こんにちは。
imok株式会社で活動している、健康経営アドバイザーの中北です。
本日は、健康診断では見逃されてしまいがちな、診断名はつかない体調不良についてお話いたします。
健康経営を実践するうえで、定期健康診断は従業員の健康状態を把握する為にとても大切です。健康優良法人の認定基準においても、大規模法人・中小規模法人ともに、定期健康診断の受診率は実質100%を求められています。
健康診断における血液検査の盲点
健康診断では、身長や体重測定に始まり、胸部X線検査や心電図検査、尿検査や血液検査など、多くの検査項目で健康状態を評価していきます。
皆さんの周りにも、健康診断の1~2週間前になると、急に食生活に気をつけ始める、という方がいらっしゃいませんか?(笑)
おそらく、多くの方が気にする検査項目の一つが、血液検査かと思います。
中性脂肪が・・・
コレステロールが・・・
肝臓の数値が・・・
と心配になる方も多いようです。
ところが、血液検査はあくまでも”病気”を見つけるための検査であるため、基準値の設定が母集団の95%が入るようになっています。そのため、あくまでも”正常値”ではなく”基準値”であり、基準値内であっても健康であるということではありません。
つまり、何となく体調が良くないけれど、病気には該当しない(診断基準を満たさない)という人は、問題なしと判断されてしまいます。
「肩がこる、疲れやすい、寝つきが悪い」などの不調は、仕事のパフォーマンスに大きく影響を及ぼしますが、通常の健康診断では指摘されません。
例えば、肝機能検査の一部に以下のような項目があります。
このASTとALTというのは、肝細胞の障害の度合いを表す指標として用いられる項目です。
一概に基準値と言っても、ASTの「10と40」では大きな差がありますし、多くなければOK!という風に捉えられがちです。
多すぎることはもちろん良くないのですが、実は少ない場合にも「肩がこる」「疲れやすい」「寝つきが悪い」などといった、体調不良につながっています。
少し専門的なお話になりますが、ASTよりもALTが3以上低い場合、”ビタミンB6”の不足が疑われます。
このビタミンB6というのは、リラックス作用を促すホルモンの分泌や、エネルギー産生に欠かせない栄養素です。そのため、ビタミンB6が不足すると交感神経が優位になり、肩がコリやすかったり、寝つきが悪くなったりしますし、エネルギー産生能力が低下するため、疲れやすくなります。
ところが、健康診断では基準値の範囲内であれば、ASTよりもALTが3以上低かったとしても、そこまで細かく指摘はされませんので、せっかく健康診断を実施しても、労働生産性に関わる上記のような体調不良はスルーされてしまいます。
運動と栄養が改善のカギ
このように、診断名はつかないけれど、仕事のパフォーマンスに大きく影響を及ぼすような体調不良は、血液検査によってある程度推測することが可能です。
そして、このような体調不良を改善する為には、「運動」と「栄養」による介入が必要です。
弊社では、血液検査のデータをもとに、お一人お一人に合わせた運動指導と栄養指導を実施しています。
健康リスクと労働生産性の関係を調べたリサーチでは、体調不良による損失額の年間平均額は、健康リスクが低い人の59万円に対して、健康リスクが高い人は172万円にもなり、年間平均で約3倍もの損失となると報告されています。
従業員の皆様の健康を保つことで、会社の発展へとつなげて頂ければ幸いです。
従業員の方への、運動指導や栄養指導をご希望の方は、下記リンクからお問い合わせください。
https://catback4h.com/business
imok株式会社
中北貴之