こんにちは!
柔道整復師
imok株式会社の池田倫大です!
消化器系もついに「腸」のパートに入りましたね!
「腸」は解剖学的にも生理学的にもややこしい部分ですが、難しく考えず気楽に考えながら学んでいきましょう!
小腸とは
そもそも小腸とは何でしょう?
腸の中でも小さい腸なの?
小腸・大腸があるなら中腸もあるの?
色々と疑問も湧いてくるかと思いますが、小腸は以下の様な形でお腹の中に収まっています。
全長が7mもある細長い管になり、小腸内部は「絨毛(じゅうもう)」と呼ばれるヒダヒダが存在し、その表面積は、テニスコート1面分といわれています。
小腸は、十二指腸→空腸→回腸から構成されていて、この3つを合わせて「小腸」という名前になります。
十二指腸は後腹部に癒着しており、空腸や回腸は腸間膜という膜にぶら下げられているため、空腸や回腸の方が可動性があります。
腸間膜をもつ小腸は、「腸間膜小腸」と呼ばれ、空腸と回腸に分けられ、前半の40%ほどが「空腸」で、後半の60%が「回腸」となります。その為、小腸は十二指腸と腸間膜小腸に分けられて、腸間膜小腸は空腸と回腸に分けることが出来ます。
余談ですが、空腸は食物が通過をするスピードが早く、レントゲンなどで撮影すると、いつも中身が空であることが多い為、空腸という名前が付いたと言われています。
そして、空腸は通過するスピードが早いだけでなく、回腸よりも内部のひだが多く、表面積が大きい為、栄養吸収が盛んです。
小腸の機能とは?
小腸の機能について考えていくと、主な役割は「吸収」になります。
消化によって低分子になった、炭水化物、たんぱく質、脂質の三大栄養素はもちろん、ビタミン・塩類・水分は、小腸で主に吸収されるのです。
水分などは「大腸」で吸収されるという言葉を耳にされた方もいるかと思いますが、最終的な水分調整は行われますが、約85%が小腸で吸収されるんですね。
言い方を変えると、小腸に到達するまでに、どれだけ食物を分解出来ているかが大切なポイントになります。
その為に大切なのは、当たり前ではありますが、リラックスした環境で、ゆっくりとよく噛んで食べる事なんですね!
そうすることで、食物は細かく分解されるだけでなく、副交感神経が優位になることで、胃酸などの分泌も行われますので、胃でたんぱく質などの分解もしっかりと行われます。
そして、先述の様に小腸の主な役割は吸収になる為、吸収するのに適した構造をしています。
具体的に見ていくと、「輪状ひだ」と呼ばれるシワをたくさん作る事で、表面積を増やしています。
更に、「絨毛(じゅうもう)」と呼ばれる細かな突起物で、小腸内の表面を覆い、更に表面積を増やし、その結果、表面積は20〜30倍とも言われています。
さらにさらに、絨毛の表面には微絨毛と呼ばれるもっと小さな絨毛で覆われているので、そこから更に20倍も拡大している為、合計で400〜600倍も表面積が増えた事になるわけです!
せっかくの栄養素を取りこぼさない様な作りになっているんですね!
小腸とタイトジャンクションと腸の炎症
腸管の最外面にあたる腸管上皮細胞同士の隣接部位は、「タイトジャンクション」と呼ばれる接着分子群の強固な結合によって繋がっています。
この強固な連結によって、細菌や毒素、有害ミネラルなどの通過を防いでいますが、抗生物質や小麦のグルテン、ビタミンD欠乏などでタイトジャンクションが緩むと、上皮細胞層下の免疫細胞が過剰に反応する様になります。
それによって、アレルギー、副腎疲労、慢性炎症などが起こることも考えられます。
栄養摂取を考える際、「何を選択するか?」が重要なポイントになりますが、消化管がしっかりと働くことがその前提となり、腸のタイトジャンクションが壊れ、腸が炎症を起こしている状態では、栄養吸収が阻害されてしまいますので、先ずはタイトジャンクションを回復させ、細菌や有害物質は排除し、必要な栄養素を取り込める環境創りが大切になります。
その為に何が必要か?ということを考えていくと、腸の上皮細胞を増殖を促進してくれる「グルタミン」や、免疫などに関わる「ビタミンA」、細胞分裂に関わる「亜鉛」、抗炎症作用のある「ω3の油」、大腸に存在する善玉菌が、水溶性食物繊維などを餌に生み出す、「短鎖脂肪酸」は上皮細胞の増殖を促し、タイトジャンクションのバリアを機能を亢進してくれます。
まとめ
・小腸は十二指腸と腸間膜小腸に分けられる
・腸間膜小腸は空腸と回腸に分けられる
・小腸の目的は吸収である
・小腸は吸収量を増やすために、輪状ひだや絨毛を持つ
・輪状ひだ、絨毛、微絨毛のおかげで表面積は400~600倍となる
・テニスボールを500倍するとフジテレビの球体になる
・ドラゴン桜はためになる
最後までお読みいただき有難うございました!
imok株式会社
池田倫大
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