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トレーナーが知っておきたい経営戦略と戦術とは

こんにちわ

imok株式会社の小林俊夫です

本日はパーソナルスタジオやマイクロジムを運営する上でも大切な「経営戦略」と「戦術」についてお話させて頂きます

経営戦略と戦術とは

 経営理念やミッション、ビジョンを明確にしていく中で、同時に現状の分析も行う訳ですが、そうすると目標とする世界であるビジョンと、現状に大きなギャップがあることに気が付きます

 そこで、そのギャップを埋める為に様々な行動をする訳ですが、闇雲に行動をしても成果は得られない為、戦略や戦術を考えていく訳ですね

まず経営戦略とは、企業のミッションやビジョン、具体的な目標を叶える為の、長期的かつ高度なプランのことであり、経営戦略は「考え方」である為、目には見えないものです

 人材、物資、お金、情報、時間などを「経営資源」と言いますが、こうした限りある経営資源を最大限に有効活用して、競争に勝つ為の方針が「経営戦略」になります

とってもシンプルに言うと、自社の強みを生かして戦うことでもあります

それに対して戦術とは、戦略を具体化する為の方策のことであり、眼に見える具体的な「やり方」になります

パーソナルトレーニングから考える戦略と戦術

これは、我々トレーナーが日頃から行っているトレーニング指導と同じで、カウンセリングを通して、お客様の目標や欲求を明確にすると同時に、評価を通して現在のお客様の身体の状態を把握していきます

そして、お客様が成りたい姿と現状にはギャップがありますので、そのギャップをどの様に埋めていくのか?

このギャップを埋める為の考え方が戦略であり、具体的なやり方が戦術になります

例えば、そのお客様の目的が「3か月後に現在より3㎏落とし、48㎏になってキレイに引き締まった私になること」だとして、現在が「51㎏のお腹周りが気になる私」だったとします

その場合、3か月で3㎏落とす為の「考え方」は、色々とある訳です

例えば、運動を中心に消費カロリーを増やすことで、体脂肪を燃焼するという考え方もあれば、食事の改善を中心とし、摂取カロリーを減らすという考え方もあります

この様に、先ずはどの様な方向性で目標を達成していくのか?という考え方が「戦略」になります

そして、運動を中心に行っていくという考え方のもと、「毎日30分のお散歩をする」や「週3回フィットネスクラブに通って筋力をトレーニングをする」などといった具体的なやり方が「戦術」になります

大切なのは一貫性

戦略や戦術を考える上で最も大切であり、難しいのが「一貫性」です

 先述の様に、そもそも戦術というのは「戦略を具体化する為の方策&やり方」になりますので、戦略と戦術が一貫しているというのは、至極当たり前のことなのですが、実際に戦略や戦術を考え、行動をしていく内にズレが生まれ、ちぐはぐな一貫性が無いものになりがちです

 例えば、あるトレーナーさんが、自分の母親が膝を傷めたことをきっかけに、周りにも膝の痛みで悩んでいる方が多いし、これからも日本では益々高齢化が進むので、膝の痛みを改善出来る専門のスタジオを全国に創り、各地域の整形外科と提携をし、膝の痛みで悩むことが無い世の中を創っていこうと考えたとします

 そして、その第一歩として、膝の痛みを改善する専門のスタジオをどこに創ろうかと考えている時に、知り合いの不動産屋さんから、滅多に出ない希少物件が出たことを伝えられ、早速現地に行ってみたら、乗降客数も多い主要な駅から徒歩4分と近い割には、広くて賃料も安く、出来て3年程度と新しい上に、外観もオシャレ

  早速気に入って、契約を結んだものの、その物件は3階にあり、エレベーターが無く、しかも駅からは近いものの、40段程度の階段を登らなければたどり着けない

そうなると、膝の痛みで悩んでいる方は、なかなか通えないですよね

上記は極端な例かもしれませんが、スタジオの経営戦略や戦術レベルでも、この様なことが往々にして見られます

戦略の失敗は戦術では取り返せない

そして、戦略や戦術を考える時に、よく言われるのは「戦略の失敗は戦術では取り返せない」ということです

 上位概念である戦略を誤ると、その下位にあたる戦術でどれだけ創意工夫をした所で、挽回する事は出来ない為、経営戦略を練るというのは、経営者にとって、もの凄い重要になります

 例えば、スタジオ経営における集客というものを考えた場合、首都圏にスタジオをオープンする際、新規のお客様にお越し頂く為に、ポスティングやティッシュ配りなど、エリアを決めて、アナログな販促を徹底的に行うと決めたとします

そして、効率的なポスティングの仕方や、どうやったらティッシュを受け取って貰えるのか?などを、PDCAを回しながら創意工夫をしたとしても、おそらく大きな成果は得られないでしょう

なぜなら、アナログな販促活動を中心に新規集客を行うという「戦略」が誤っている為、ポスティングやティッシュ配りなどのやり方である「戦術」レベルで一所懸命に工夫をした所で、効果は得られない訳です

実際、地域差はあるものの、首都圏であればHPからの体験レッスンへのお申込みなどは、0.6~1.0%程度の反応率が得られますが、チラシのポスティングでは、0.05~0.1%など大きく反応が落ちますので、業種業態にもよりますが、パーソナルトレーニングスタジオの新規集客で、アナログを中心に行うという戦略を立てた時点で、戦術レベルでどれだけ工夫をしたとしても、上手くいかない確率の方が圧倒的に高い訳ですね

反応率:ホームページの閲覧者が100人いて、そのうち1人が体験レッスンに申し込んでくださった場合は、反応率1%。チラシなどの場合は、1000~2000枚のチラシを配布して、1人来るか来ないかレベルであり、0.05~0.1%程度の反応率であることが多い(小林調べ)

その為、安易にスタジオやマイクロジムを出す前に、しっかりと戦略と戦術を練ると共に、戦略と戦術に一貫性があるかを確認していきましょう!