神経系と感覚器のしくみ

大脳皮質の構造と役割

 こんにちわ

imok株式会社の小林俊夫です

中枢神経系は、脳と脊髄から出来ていて、脳の約85%を占めるのが大脳

本日は、その大脳についてお話をしていきます

大脳皮質とコラム構造

 一般的に「脳みそ」というと、シワシワがある塊をイメージするかと思いますが、そのシワシワした部分があるのが大脳皮質になります

 この大脳皮質は、厚さが約3㎜ほどあり、ニューロンの細胞体が集まった組織である灰白質によって構成されています

 大脳質は、「原皮質(げんひしつ)」、「古皮質(こひしつ)」、「新皮質(しんひしつ)」の大きく3つがあります

そして、新皮質は「分子層」、「外顆粒層」、「外錐体細胞層」、「内顆粒層」、「内錐体細胞層」、「多形細胞層」の6層から成り、この6層が0.5~1㎜程度の直径の円柱の様に縦に積み重なっていて、この1つのまとまりのことを「コラム」と言います

上記の様な様々な大きさのコラムが数百万個存在し、情報処理を行っていると考えられています

大脳の全体構造

まず大脳は、「大脳縦裂」という、中央を縦に走る大きな裂け目により、左右の半球に分けられます

大脳縦裂より右側の半球が、いわゆる「右脳」であり、左側の半球が「左脳」になる訳ですね

そして、横に走る大きな溝を「中心溝」といい、中心溝より前側が大脳質の容積の3分の1を占める「前頭葉」、後ろ側が「頭頂葉」になります

 

さらには、頭頂葉を後ろの方へ辿っていくと、「頭頂後頭溝」という溝があり、その後ろ部分が「後頭葉」となり、頭頂葉から側面に辿っていくと「外側溝」という溝があり、側面の部分が「側頭葉」になります

4つの葉と役割

大脳皮質の特徴は「機能局在」といって、各領域によって働きや役割が異なります。そして、各領域を「野(や)」と呼んで分類しています。前頭葉、頭頂葉、側頭葉、後頭葉やそれぞれに存在する野の機能を簡単に見ていきましょう

前頭葉:運動を司る「一次運動野」行動の決定、計画を立てる、結果の予測などに関わる「運動連合野」もあり、運動や行動に大きく関わる。また、「サルの脳に前頭葉を付けたら人間の脳になる」なんて言われるくらい、人間らしさを創る部分でもあり、思考や判断など高度な知的活動の中枢が存在。

頭頂葉:身体の他の部位から送られてくる感覚を感じ取る「一次体性感覚野」や「二次体性感覚野」などが存在する。また、今どこにいるのか?どこに向かっているのか?といった空間知覚や身体意識に関わる「頭頂連合野」も存在する。また、感覚野には体部位局在性といって、大脳皮質の各領域が身体の各部の機能を担っており、身体の各部分からの入力が大脳皮質のどの部分に投射されているのかをホムンクルスによって図示化した、ペンフィールドマップが有名。

側頭葉:音を感じ取る「聴覚野」が存在する。また「側頭連合野」は、モノを見て、それが何であるか?といった物の認知や、人の顔をみて誰なのかといった認識に関わる認知機能を有する。

後頭葉:「視覚野」が存在し、視覚に関する情報を処理しています

先ずは大まかに部位や役割を理解し、少しずつ覚えてきたら、より深く細かな領域を覚えていくことをおススメします

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