カラダのお悩み

アルコール摂取と姿勢の関係

こんにちは。

imok株式会社で活動している理学療法士の中北貴之です。

本日は「アルコール摂取と姿勢の関係」についてお話いたします。

アルコール摂取が姿勢に関係あるの!?

と驚かれた方もいらっしゃるかもしれませんが、かなり関係します!

アルコール摂取と姿勢の関係をご理解頂くためには、まず”呼吸”と”姿勢”の関係についてご理解頂く必要があります。

呼吸と姿勢の関係

皆様ご存じの通り、呼吸をするためには肺が関与します。

肺に空気が入るためには”横隔膜”という筋肉が収縮して下がる必要がありますが、この横隔膜は”肋骨”に付着しています。

横隔膜

まずは”呼吸”には”肋骨”が関係しているんだなぁ~とご理解ください。

続いて、肋骨と姿勢の関係についてご説明いたします。

良い姿勢を維持するためには肋骨の位置も関係しますが、これは肋骨が背骨にくっついているため、肋骨の位置が崩れると背骨の配列も崩れやすくなるためです。

このように、呼吸というのは肋骨の位置に密接に関係しており、結果として姿勢にも大きな影響を及ぼします。

アルコール摂取と肋骨の関係

肋骨には開いたり閉じたりする動きがありますが、開いた状態というのは背骨がロックされて動きにくい状態となるため、細やかな姿勢の微調整が行い難くなります。

つまり、肋骨が開き過ぎてしまうと姿勢も崩れやすくなるということです!

いよいよ核心に近づいて参りました!

そして、息を吸う時に肋骨は開いて、息を吐く時に肋骨は閉じます。

通常、息を吸う時間よりも息を吐く時間の方が長いのですが、息を吸う時間が長くなると肋骨は開きやすくなります。

それでは、どのような時に身体は息を吸いたくなるのでしょうか?

それは、エネルギーが必要な時です!

呼吸というのはエネルギーを産生するために行われていますので、エネルギーがたくさん必要になれば自然と呼吸回数が増えていきます。

そして、アルコールを摂取すると身体はアルコールを代謝するためにエネルギーを必要としますので、より多くの酸素が必要となって呼吸回数が増加します。

なぜなら、アルコールは身体にとっては”毒”だからです。

いち早くアルコールを体外に排出するために肝臓が中心となって頑張ってくれます。この時にエネルギーが必要になるわけですね。

ちなみに、体重60kgの人がビールを500mlを摂取した場合、代謝するまでには約3時間が必要でああると言われています。その間、いつもよりも呼吸回数が増加し、肋骨が開きやすくなることが考えられますので、アルコールの摂取は肋骨の開きにつながり、姿勢の崩れにもつながっていきます。

お酒を飲んだ翌日のエクササイズ

最後に、お酒を飲んだ翌日におすすめのエクササイズをご紹介いたします。

これまでお話してきたように、アルコールを摂取すると呼吸回数が増加します。

その状態が長く続くと、呼吸に関わるセンサーがエラーを起こして、本来はまだ呼吸を吸わなくても大丈夫なのに「息を吸って~」と信号を出してしまうような変化が生じると言われています。

そのため、お酒を飲んだ翌日はこのセンサーを正常に戻してあげることが大切ですので、「10秒で息を吐いて、5秒で息を吸う」といった具合に、呼吸回数を通常よりも減らすエクササイズを3分程行って頂くことがおすすめです!

10秒で吐くことに慣れてきたら、20秒で吐いて10秒で吸うなど、無理のない範囲で呼吸回数を減らしてみてください。

本日はアルコール摂取と姿勢の関係についてお話いたしました。

アルコールを摂取することで緊張が和らいでコミュニケーションをとりやすくなるなど、良い面もありますが、過度な飲酒は美容や健康を損なうだけでなく、姿勢の崩れにもつながりますので、お酒がお好きな方は適度な飲酒量を心がけていきましょう!

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

imok株式会社

中北貴之