こんにちは。
理学療法士の中北です。
本日は「頚椎症性神経根症」についてお話いたします。
頚椎症性神経根症とは
頚椎症性神経根症とは、頚椎(首の部分の背骨)から出ている神経が圧迫されたり刺激されたりすることで、首・肩甲骨周囲・上肢に痛みや痺れ、筋力低下や感覚障害が生じる疾患のことです。
原因としては、加齢に伴う椎間板の変性や頚椎の変形が生じ、神経の通り道が狭くなることで生じます。
加齢に伴う椎間板の変性や頚椎の変形に関しては、60歳以上の75%の方に認められたという報告もありますので、頚椎が変形することはごく自然なことであると考えられます。
変形があるからといって必ずしも症状が出るわけではありませんが、変形することが当たり前であるならば、日頃から負担をかけ過ぎない方が良さそうですね。
頚椎に負担をかける要因を考えていくと、スポーツや職業などのライフスタイルの影響も大きいですが、姿勢もその一つです。
姿勢が崩れて頚椎のアライメントが崩れると、頚椎の関節や椎間板への負担が増加します。
頚椎は首を動かすだけではなく、頭の重さを支える役割も担っていますが、負担を分散するために、頚椎には約30度の前弯(反り)があり、この前弯があることで、頭の重さを分散して支えることできます。
ところが、姿勢が悪くなって頚椎の土台である”胸郭”のアライメントが崩れることで、バランスをとる為に頚椎のアライメントも崩れてしまい、その状態が長期間続くと、少しずつ頚椎への負担が蓄積されて変形へとつながっていきますので、姿勢を改善することは頚椎への負担を減らすうえではとても大切ですね。
また、頭の重さは約5~6kgあると言われており、肩よりも頭が前に出れば出るほど、頭を支える役割の頚椎には負担が増します。
ただし、デスクワーク作業をする際などは、やや首が前に曲がっていた方が作業効率が良くなると言われており、仕事中常に良い姿勢を保とうとすることは、作業効率を低下させる可能性がありますし、8時間も同じ姿勢を保つことは不可能ですよね!
良い姿勢でも悪い姿勢でも、同じ姿勢が長く続くことは身体にとって負担ですので、大切なことは、悪い姿勢から抜け出して”良い姿勢”にも戻れることです。
姿勢の選択肢の多さが、首への負担を軽減するためには重要ですので、様々な姿勢をとれるような身体の柔軟性が必要です。
脊骨の柔らかさ
姿勢の選択肢を増やすうえで大切なのが”背骨の柔らかさ”です。
背骨は頚椎(首)から腰椎(腰)まで24個ありますが、1個1個がバラバラに動かせることが姿勢の選択肢を増やすことになります。
例えば24個の背骨をそれぞれバラバラに動かせる人と、2~3個の塊としてしか動かせない人では姿勢の選択肢が全く異なるということです。
デスクワークなどで長時間同じ姿勢ばかり続いていると、背骨の柔らかく動かす能力が低下しやすくなりますので、日々のエクササイズでケアをしていきましょう!
猫背&ストレートネック改善エクササイズ
それでは、ストレートネックの改善や、首の動きの改善に効果的なエクササイズをご紹介いたします♪
※首に痛みがある方は、医療機関にご相談のうえ実施してください。
5~6kgもある頭を常に支えている首の筋肉は硬くなるため、背骨の柔軟性が失われやすい部分。
まずは、凝り固まった筋肉をほぐすことが首への負担を軽減するポイントです!
この「Re-arch spine」というツールの硬さがなんとも絶妙で気持ち良いです♪
お持ちでない方は、タオル丸めて代用してみてください。
ヒップリフト
それでは、背骨の柔らかさを維持・改善するおすすめのエクササイズの一つをご紹介いたします。
本日ご紹介するのは『ヒップリフト』です♪
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~エクササイズのやり方~
①仰向けに寝て、膝が90度になるようにします。
②お尻側からゆっくりと上体を持ち上げていきます。
③肋骨はしっかりと締めたまま、
④10回繰り返してください。
☆エクササイズのポイント☆
・腰が反らないようにしましょう。
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本日は「姿勢と頚椎症性神経根症」についてお話いたしました。
頚椎は変形しやすい関節の一つですので、日頃から身体をメンテナンスして、関節への負担を減らしていきましょう!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
imok株式会社
中北貴之