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アマニ油が身体に良い理由 | オメガ3

亜麻仁油

こんにちは。
imok株式会社の千野ひとみです。

私たちの食生活に油は欠かせません。
炒め物や揚げ物に使ったり、ドレッシングやバター、さらにはお菓子にスイーツなど、実に様々なものに含まれていますね。

油は、エネルギーを生み出す原料となるだけでなく、細胞膜の成分であり、情報伝達に必要な生理活性物質を放出したりと、私たちの身体にとても重要なものです。
つまり、摂取する油の質によっては、身体へも大きな影響を与えます。

近年では、油の種類にも注目が集まり、ココナッツオイルやエゴマ油、アマニ油など、実に多くの商品が販売されています。

今回は、アマニ油について見ていきましょう。

アマニ油とは

アマニ油とは、アマ科の植物の種子から抽出された油のことです。
アマニ油は、不飽和脂肪酸であり、αリノレン酸を含むオメガ3の脂肪酸です。

オメガ6脂肪酸は炎症を引き起こす

私たちが摂取することの多いオメガ6系の脂肪酸は、炎症を引き起こします
オメガ6系の脂肪酸は、グレープシードオイル、大豆油、コーン油があり、日常的に炒め物や揚げ物に使う油に含まれています。
価格が安いため、ファストフードやチェーン店のお弁当屋さん等、実に様々な場所で使われています。

これらに含まれるリノール酸は、痒みや痛みを引き起こす物質プロスタグランジン、さらには炎症を促進するロイコトリエン等を作り出します。
リノール酸は、体内で作ることができない必須脂肪酸なので、外部から摂取する必要があるのですが、私たちはあまりにも多くのリノール酸を摂取し、炎症体質になっていると考えられます。

このリノール酸ですが、1980年代には「血液をサラサラにしてくれる」などと、健康に良いとされていました。
ですが、最近になって、この炎症物質を作り出すことがわかってきたのです。

オメガ3系脂肪酸

一方で、オメガ3系脂肪酸に含まれるαリノレン酸は、トロンボキサンA3やロイコトリエン6といった、非炎症性のエイコサノイドを作り出します

オメガ3系脂肪酸は、魚介類にも多く含まれます。

αリノレン酸は、EPA、DHAへと変換されるため、アマニ油を摂取することで脳の神経細胞にも良い影響を及ぼすと考えられます。
脳の60%は脂質でできており、そのうち20%はDHAであり、パーキンソン病やアルツハイマー型認知症への効果が発表されています。

 

炎症という現象は本来、私たちの身体を守るための防御反応ですが、現代の人々の食生活は、リノール酸が過剰になりやすいです。
ファストフードや外食での油の使いまわし、コストを下げたサラダ油など、酸化され、炎症を引き起こす元になる油で溢れています。

 

リノール酸が200度前後に加熱されることで増える、ヒドロキシノネナールという物質は毒性物質であり、脳を劣化させます。
アルツハイマー病やパーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症などとの関係が確認されています。

オメガ6脂肪酸もオメガ3脂肪酸もどちらも必須脂肪酸であるため、食事から摂取しなければなりません。
ですが、無意識に生活をしていると、オメガ6脂肪酸過多になることは間違いありません。そのため、お魚を食べる習慣がない方はお肉の代わりに少し取り入れてみる、自宅で作った揚げ物はすぐに食べる、可能な範囲で日常的に使う油の質を変えてみる等、できることから始めてみてください。
身体の変化をすぐに感じることはないかと思いますが、数年後、数十年後を健康に過ごすためには、油の質にこだわることはとても大切です。