機能解剖学&運動生理学

内分泌系③ 膵島ホルモン 〜インスリン〜

こんにちは!

imok株式会社

柔道整復師の池田です。

今回は、膵島ホルモンの1つ「インスリン」についてご案内していきます。

以前、ご案内したグルカゴンと対をなすホルモンとも言えるので、合わせてお読み頂けると、より理解が深まるかと思います!

グルカゴンの記事はこちら

異化と同化

私たちの体はとても良くできているので、体に必要な栄養素が不足すると、体内に貯蓄している物質を分解して補うことが出来ます。

グルカゴンは、血液中の糖が足りなくなってくると、肝臓のグリコーゲンという糖のストックを分解して、血液に糖を配給します。

これを”異化”作用と言います。

逆に食後、血液中の糖が増えてきた場合は血糖値が上がり、血液中は糖に溢れかえりますので、体は「こんなに糖はいらないからストックしておこう」と反応し、細胞内に糖などを取り込み始めます。

これが”同化”作用になります。

異化と同化とは銀行とお財布のような関係性で、お財布内のお金がなくなれば、銀行から引き落とし、逆に臨時収入でお財布内にお金が増えれば、銀行にお金を預けるような関係性です。

お金を銀行に預ける話であれば嬉しいのですが、身体の話でいう貯金は脂肪になります。

1回の食事で大量に食べるという事は、同化作用を強め、ストックできなかった栄養分を脂肪に変え蓄えることになるので、痩せたい方は食べ過ぎに注意が必要です。

B細胞=インスリン

インスリンの役割は、体内の同化過程の促進と異化過程の制御になります。

つまり、食事で得られた栄養素を体内にストックをすると同時に、分解されないようにも働くということです。

出費を抑えて貯金に回す働きですので、人間なら「ケチ」とあだ名がつきそうです(笑)

ランゲルハンス島にはA・B・D細胞が存在しますが、B細胞がインスリンの分泌に関与し、その4つの細胞の中で断トツに多い細胞がB細胞になります。(およそ60%がB細胞)

インスリンの作用は同化ですので、どんどん体内に吸収していく事が主な作用です。

つまり、摂取した糖質や脂質を体内でストックするだけでなく、摂取したたんぱく質で筋肉の合成もするのです。

もし筋肉を肥大させるなら、インスリンが分泌された状態を利用すると効果的ですし、体脂肪を減らしたい場合は、グルカゴンが分泌されている時が狙い目ということになります!

食事を摂って、およそ2時間はインスリンが分泌された状態とされ、その後はグルカゴンの分泌に切り替わるとされているので、食事と運動時間をコントロールするだけで、期待以上の体の変化が現れてきますよ!

私も実験で、食事とホルモンコントロールでBMI値を22→21(-5kgほど)の変化を、2ヶ月で体感しました!

上記の方法は体への負担も少なく、デメリットといえば間食をなくす事・1回の食事量をコントロールするぐらいですので、もともとBMI値が高い方にはオススメの方法です!

まとめ

内分泌系やホルモンと聞くと、「難しそう」と決めつけてしまいがちですが、ダイエットや筋トレなどと絡めて考えると、一気に興味が湧きませんか(笑)

私たちの体は、いくつものシステムの上に成り立っています。

・なんか、今日は調子が良いな!

・最近、ダイエットがうまくいっているな!

・筋肉がついてきた!

など、意図しないところでホルモンが作用して、通常以上の効果を引き出しているかもしれません。

ぜひ、この機会にホルモンについて知ってもらい、体の生理的反応とボディワークを繋げて考えていただけたらと思います。

最後までお読み頂き有難うございました!

imok株式会社

池田倫大

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