トレーナービジネス

トレーナーと提供価値②|中心価値と周辺価値

 こんにちわ

imok株式会社の小林俊夫です

前回は機能的価値と情緒的価値について書かせて頂きましたが、本日も価値について掘り下げていきたいと思います

サービスや商品の3つの価値

価値には色々な切り口がありますが、マーケティングの大家と言われるフィリップ・コトラー氏が提唱する、サービスや商品を利用する際の3つの価値である、中核価値、実体価値、付属価値について

 

中核価値:その価値が無ければ買わない基本的な機能でありコアとなる要素

実体価値:その製品やサービスの強みである品質、ブランド、デザインなどの要素

付随価値:より製品やサービスの価値が高まる保証やアフターサービスなど

 

 スマートフォンを例に考えてみると、スマートフォンの中核価値は、通話が出来る、ネットが使えるなどになり、実体価値が、画像がキレイとか、デザインが良い、アップル製品が好きといった様なブランドによる要素などが当てはまります

そして、付随価値になると、例えば、購入後2年以内は無料で修理などの保証やアフターサービスといった感じですね

 自らが商品やサービスを購入する時を振り返っても、1つの要素だけでは決めていなかったりしますし、商品やサービスによっては付随価値を重視して、どこで買うか?を決める方もいる訳です

街の電気屋さんは付随価値で勝負している?

こちらもマーケティングの書籍などでよく取り上げられていますが、例えば、暑い夏の日に、10年近く使っているエアコンが急に故障をしたとします

 リモコンを押しても、ウンともスンとも言わず、遂に買い替えか~と思いながら、駅に向かって歩いていると、「なんで潰れないんだろう」といつも思っていた小さな街の電気屋さん、ふと目をやると「エアコンの取り付け、即日行います!!」と書かれた看板が目に留まるも、エアコンの値段が家電量販店もよりも5万円近く高い

その後、目的地の駅に着いて、大手家電量販店に行くと、先ほどのエアコンがタイムセールで7万円近く安くなっており、早速購入の手続きをしようと店員さんに声を掛けた所、猛暑で購入者が多く、最短の取り付け工事が1か月半も先になるとのこと‥‥‥

 一般的に中核価値が同じであれば、安い方を購入される方が多いと思いますが、この様な場合はいかがでしょうか?

 特に高齢者の方で、熱中症のリスクなどを考えると、7万円高かったとしても、即日取り付けに価値を感じ、家の近くの電気屋さんで購入される場合も多いと考えられますよね

実体価値が差別化のポイント

 先ほどは付随価値による選択を例として挙げさせて頂きましたが、一般的な商品やサービスの選択を考えると、最も差別化を図るポイントは、実体価値になります

 中核価値の部分に関しては、よほどのイノベーションを起こさない限りは、安全に移動出来ない車や通話やネットが使えないスマートフォンが無い様に、他の製品やサービスとの違いを打ち出す事が難しいですし、仮に差別化出来たとしても、特許などで技術を独占しない限り、数年以内には他社が同様の中核価値を持った商品やサービスを展開すると考えられます

 その為、実体価値の部分で、他の商品やサービスではなく、自社の商品やサービスが選ばれている場合がほとんどです

そして、何度も書かせて頂いてきている様に、お客様によって求める価値が異なりますので、ロイヤルカスタマーを明確にし、ペルソナを作成しておくことで、どういった実体価値を高めていけば、買って欲しい、来て欲しいお客様に選んで頂く事が出来るか?といった方向性が定まる訳です

 私達トレーナーは、専門知識や技術を伸ばすだけではなく、お客様にもっと喜んで頂く為に、お客様が求めている価値について、より多角的に考え、日々価値を高めていくことが大切ですね