健康経営について

行動変容ステージモデル

LHBの走行

こんにちは。

imok株式会社で活動している、健康経営アドバイザーの中北です。

健康経営に取り組み、従業員の健康状態を改善するためには、生活習慣を変えてもらうことが必要です。

ところが、この「生活習慣を変えてもらう」ということがかなりの難題になりますので、本日は行動変容ステージモデルを用いた働きかけをご紹介いたします。

行動変容ステージ

”生活習慣”という行動を変容するには、少しずつ過程を経ていく必要があります。人が行動を変えていくには、上の図に示したように「無関心期」⇒「関心期」⇒「準備期」⇒「実行期」⇒「維持期」というように、5つのステージを通ると考えられています。これを行動変容ステージモデルと言います。

・無関心期:行動を変容することに全く興味がない時期。

・関心期:行動を変容することに関心はあるが、実行する意思はない時期。

・準備期:行動を実行したいと思っている時期。

・実行期:行動変容が見られるが、持続する自信がない時期。

・維持期:行動変容が見られ、持続にも自信がある時期。

一般的には”時間経過”でステージを分類しますが、個人的には諏訪氏が提唱しているように、上記のような”心の状態”で分類した方が、分かりやすいのでないかと考えています。

行動変容を促すワンポイント

行動変容を促すためには、前述のステージに合わせた働きかけが必要になりますが、その際に「自己調整」と「自己決定」を行ってもらうことも大切です。

自己調整とは、メタ認知・動機づけ・行動において、自分自身が能動的に関与することを言いますが、行動変容を促すうえで重要とされている項目は下記の5つです。

①セルフモニタリング

②意図の形成

③具体的な目標設定

④行動のフィードバック

⑤目標の達成状況の確認

このような自己調整や自己決定をする機会を定期的に組み込むことが、行動変容を促すうえで効果的であると言われています。

運動が習慣化した場合の具体例

それでは、運動に全く興味が無かったAさんが、ウォーキングを習慣化するに至ったケースを例に考えてみましょう。

Aさんは30歳の男性で、特に健康上の問題を感じることなく日常を過ごしていました。

ある日、会社の同期から、「最近お腹が出てきちゃったからウォーキングを始めたんだよ。お前も運動した方が良いぞ!」と言われましたが、運動の必要性を全く感じていないAさんは「なんで時間を使って、わざわざ疲れることしなきゃいけないんだよ。」と言って、全く興味を持ちませんでした。

これが無関心期、全く関心がない状態ですね。

数ヵ月が経ち、会社の定期健康診断で、Aさんは肥満度を表すBMIが高いことを指摘されます。

「30歳を過ぎたし、少し運動した方がいいのかな・・・。でも面倒くさいしな。」

これが関心期、関心はあるが実行する意思はない状態です。

それから2週間が経ち、会社の健康経営の取り組みとして、社内の会議室を使った60分間の運動教室が開催されました。

Aさんは同僚に誘われ、しぶしぶ参加することに。

まともに運動をするのは大学生以来で、ヘトヘトに疲れましたが気持ち良い爽快感を覚え、「体を動かすと気持ち良いもんだな。休みの日とかに運動してみようかな。」

久しぶりの運動に気持ち良さを感じたAさん、運動を始めたい気持ちはあるものの、いざ休みの日になると相変わらず家でゴロゴロしている日々。

これが準備期、行動を実行したいと考えている状態です。

それからも、定期的に社内で開催される運動教室に参加しているAさん。ある日の運動教室では、最後に日常での運動に関する目標設定を行う時間が設けられました。

「どうしようかなぁ。まずは週2回30分だけウォーキングしてみようかな。」

これまで参加した教室の中で、厚生労働省が”週2回30分以上の運動”を推奨していることを知っていたAさんは、週2回30分のウォーキングを目標に設定しました。

これまでは、わざわざ時間を作ってまで運動をしようとはしていなかったAさんも、自ら目標を設定したことで、重い腰を持ち上げてウォーキングをするようになりました。

「30分でも外を歩くと気持ち良いもんだね。ただ続けられるかな?」

これが実行期、行動変容が見られるものの、持続には自信がない状態です。

そんな自信の無かったAさんも、何とか1ヵ月後の運動教室の日までウォーキングを続けることが出来ました。

運動教室では目標の達成状況を確認し、「俺もやれば出来るな!」と、Aさんは少し運動に対する自信がつきました。

その後も、運動教室では自ら目標を設定し、その目標を達成して「今回も頑張りましたね!」と担当者に成果を承認してもらい、Aさんは上機嫌。

いつしかウォーキングを継続することも当たり前になっていました。

これが維持期、行動変容が見られ、持続することにも自信がある状態です。

 

このような経過で、人の行動は変容していくと考えられていますが、実際には後戻りも繰り返しながらステージを進んでいきます。

健康経営の取り組みとして、従業員に良いものを提供しても、それが行動変容につながらないと効果は少なくなってしまいます。

生活習慣を変えてもらうことは容易ではありませんが、様々な環境設定を行うことで、従業員の健康を増進をし、会社の利益にもつなげていきましょう!

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

imok株式会社

中北貴之