栄養&消化&免疫

お酒を飲む時に大切な栄養素とは?

こんにちは。
分子栄養学カウンセラーの千野ひとみです。

「健康のために、アルコールを控えている」という方も多いでしょう。
一方で、「コロナウィルスによる自粛期間中に、自宅で飲む頻度が増えてしまった」という方もいるかもしれません。

今日は、アルコールはどのようにして分解され、排泄されていくのか、
そして、二日酔いなど、お酒を飲んだことによる悪影響を防ぐために大切な栄養素をお伝えしていきます。

体内でのアルコール代謝

私たちがお酒を飲んだ後、アルコールはどのように分解され、尿となって身体の外に排泄されるのかを見ていきましょう。

アルコールの分解(代謝)には、大きく3段階あります。

まず、アルコールを摂取すると、肝臓でアセトアルデヒドという有害物質に分解されます。
お酒を飲んだ時に気持ち悪くなったり、頭痛や動悸を引き起こすのは、このアセトアルデヒドの毒性による作用です。

そして、このアセトアルデヒドが無害な酢酸へと代謝され、そこから二酸化炭素や水へ、そして尿となって排泄されます。

このように、アルコール代謝など、Aという物質をBという物質に変換するには、酵素の働きが必要になります。

アルコールをアセトアルデヒドに代謝するには、アルコール脱水素酵素(ADH)
アセトアルデヒドを酢酸に代謝するには、アセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH)
の働きにより代謝されて、最終的に、体外へ排泄されていきます。

アルコール代謝に必要な栄養素とは?

アルコールを代謝するためには、上記のアルコール脱水素酵素とアセトアルデヒド脱水素酵素の働きが重要です。

これら2つの酵素の働きを高めてくれる栄養素が、ナイアシンです。

ナイアシンとは、以前はビタミンB₃と呼ばれており、ナイアシンアミド(ニコチンアミド)とナイアシン(ニコチン酸)の総称です。

ナイアシンは、アルコールの代謝だけでなく、皮膚や粘膜の炎症を防いだり、糖質、脂質、たんぱく質代謝に関わり、エネルギーを産生するといった働きをもっています。

体内では、NAD(ニコチンアミド・アデニン・ヌクレオチド)やNADH(ニコチンアミド・アデニン・ジヌクレオチド)に変換されて使われています。
これらは、TCA回路や電子伝達系で出てきましたね。

TCA回路と電子伝達系エネルギー産生回路として、解糖系に続くTCAサイクルと電子伝達系について見ていきます。電子伝達系では34個ものATPがつくられ、私たちのエネルギーとなりますが、それまでにはビタミンB群や鉄、コエンザイムQ10等の栄養素が必要不可欠です。...

そして、NAD(ナイアシン)は、アミノ酸であるトリプトファンから合成されますが、その過程でビタミンB₆も必要とされます。

まとめると、アルコールを代謝するためには、主に、ナイアシン、アミノ酸、ビタミンB₆が必要です。

お酒に強い弱いは、遺伝?

家系的に、お酒が強い人もいる一方で、お酒を飲むとすぐに赤くなってしまい、あまり飲めない人もいますよね。

それは、先述した酵素に関係があります。
これらの酵素の働きが、遺伝的に強い人と弱い人がいることがわかっています。

例えば、アセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH)の働きが弱い遺伝子を持つ場合は、毒性であるアセトアルデヒドがなかなか代謝されないため、翌日になっても気分の悪く、二日酔いになりやすいかもしれません。

そして、アセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH)も、アルコール脱水素酵素(ADH)もどちらも活性が弱い場合は、少しアルコールを摂取しただけでも顔が赤くなり、気持ち悪くなってしまうといったことが起こります。

アルコールの代謝には、回数を重ねるごとに少しずつアルコールに強くなっていく酵素もありますが、基本的には、お酒が弱い方は無理をしないように気を付けましょう。

お酒を飲む時におすすめのおつまみ

できるだけ、お酒の影響を翌日まで持ち込まないためには、速くアルコールを代謝することが重要です。

そのためには、上記に挙げたような、ナイアシン、アミノ酸、ビタミンB₆といった栄養素が必要です。

ですので、お酒を飲む時のおつまみに一工夫できると良いと思います。

マグロやカツオ、イワシなどのお魚は、ナイアシンやアミノ酸が豊富

ナイアシンが豊富なかつお節をサラダに振りかける

あとは、舞茸や煮干し、青のりやしらす干し等もオススメです!

 

お酒が好きな方は、アルコールを代謝するために必要な栄養素をしっかり摂って、できるだけ早く代謝を促しましょう。
もちろん、お酒の量も程々に抑えてくださいね。