こんにちわ
imok株式会社の小林俊夫です
コロナウィルスの影響が出る前の2015年から2020年3月くらいまでは、パーソナルスタジオやマイクロジム、暗闇フィットネスなど、様々な業態のフィットネス施設やサービスが、もの凄い勢いで増えていましたが、緊急事態宣言を機に、今後は閉店を余儀なくされるスタジオやジムも増加すると共に、新規出店は以前よりも落ち着くのではないかと思います
今まで、ミッション、ビジョンや経営戦略&戦術などについて書かせて頂きましたが、本日も根本となる、「誰に、どの様な価値を届けるのか?」といったSTP=セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニングについて、一緒に学んでいきましょう!
STP分析とは
STPは、Segmentation、Targeting、Positioningの頭文字をとったもので、マーケティングの書籍などを読んだことがある方は、一度は必ず目にしたことがあるかと思います
横文字が並ぶと、なんだか難しい様な感じがしますが、セグメンテーションとターゲティングを通して、「誰に」対して価値の提供を行うのか?といったことを決め
ポジショニングを通して、「どの様な価値を提供するのか?」を決めていく為の考え方およびプロセスになります
お客様が求めている価値に応じて、いくつかのグループを作りますが、そうしたグループ分けをセグメンテーションと言い、いくつかのグループ(セグメント)の中から、この人orこのグループに価値を提供しよう!と決めることをターゲティングと言います
そして、その人に対して、他者及び他者との関係性も考慮しながら、どの様な価値を提供するのか?を決めるのがポジショニングですね
トレーナーとポジショニング
なぜ、わざわざターゲットを絞るのか?と言うと、すごくシンプルで、お客様によって求める価値が異なるからです
トレーナーやインストラクター、医療従事者という職業を選択する方は、「貢献意欲」が高い方が多く、専門知識や技術力を高め、皆の力になりたい!どんな人の願いも叶えられる様になりたい!と成りがちです
そうした想い自体は素晴らしいことなのですが、どれだけ知識や技術を高めたとしても、数あるサービスや商品の中から、お客様が自分達のサービスや商品を選択し、購入頂くか、お越し頂かなければ、そうした知識や技術を使って、価値を提供したり、貢献をしたりすることは出来ませんよね
その為、ポジションをとって、選ばれる存在になることが重要なんですね
ポジショニングとは、お客様の頭の中にあるポジションをとることですので、「〇〇で困った時は~さんの所へ行こう」もしくは、「◇◇を叶えたい時は、~さんの所へ行くのが一番効果的」と思って頂く事が大切です
繰り返しになりますが、他の商品やサービスではなく、自分達が提供している商品やサービスを選んで頂くことで初めて、自分達が提供をしている価値を求めている人に対して、価値の提供が行え、喜んで頂ける様になります
何でも出来る!は選ばれない
上記の様に書くと、「何でも出来ます」という形ではダメなんですか?といった疑問を持つ方も多いと思います
これは自分がお客様の立場になると分かりますが、例えば外食をする際に「お寿司を食べたい」と思った時、何処へ行きますか?
「お寿司も、天ぷらも、焼肉も、中華もやっています」というお店には、なかなか行かないですよね
ほとんどの方が、回る、回らないは別にして、「お寿司の専門店」に行くかと思います
更に言えば、同じお客様が「お寿司を食べに行こう」と思ったとしても、「用途」によって求めるものが異なります
取引先との商談でお寿司を食べに行くのか?プライベートな友人と気軽に食べに行くのか?大切なデートの時なのか?子供を連れて家族でお昼に食べに行くのか?などですね
大切なデートの時は、お寿司が美味しいのは前提であり、内装のオシャレさや個室の有無などを求めるかもしれませんし、子供連れでランチしに行くときは、気軽に値段を気にせず食べられたり、音を気にせずにワイワイ食べられるお店に行くかもしれません
なぜなら、「求める価値」が違うからです
だからこそ、誰に対して、どの様な価値を届けるのか?を明確にすることが大切であり、「私はあなたのこんな価値を叶えられますよ~」ということを、伝わる様に伝え続ける必要があるんですね
ターゲットを決める3つのポイント
実際にSTP分析を行い、ターゲットを決定していく際に大切なことが、以下の3つのポイントになります
市場が大きいor自分達が求める規模に達している
競合が少ないor勝てる可能性が高い
お客様と相思相愛になれる&自分がやりたい
企業によって求める売り上げの規模は異なりますよね
例えば、一般的なトレーナーにとって、「1億円の売り上げ」というのは、かなり大きな額ですが、上場企業にとっては、わざわざ参入する価値が無い額の市場になりますので、ミッションやビジョンと絡めて、自分達にとって参入すべき市場規模なのかを考えていきましょう
2つ目の競合が少ないor勝てる可能性が高いですが、基本的には市場規模が大きいと多くの企業が参入してきます
市場規模は大きいけれど、どのお客様にも自社のサービスや商品が選ばれなかったでは、結局、価値の提供や貢献が出来ませんので、競合が少ないもしくは、勝てる可能性が高い市場を選ぶのがポイントです
様々なサービスや商品が溢れる現代において、ブルーオーシャンと言われる様な、競合がいないサービスや商品はほとんどありませんし、あったとしても、インターネットを通じてスグに広まり、模倣サービスや商品が生まれていきますので、勝てる可能性を如何に高めていくか?がポイントにはなります
個人的には、最後のお客様と相思相愛になれる&自分がやりたいかどうか?ということが、最も大切だと捉えていて、「努力は夢中に勝てない」ではありませんが、サービスや商品が飽和している現代においては、商品やサービスを出せば選んで貰えるということはなく、他者や他社ではなく、自社の商品やサービスを選んで頂く為の行動をし続ける必要があります
その際に、自分が好きなことでなければ、継続して行動をし続けることは難しいですよね
その為、先ずは上記の3つを前提に決めていくことがポイントです
具体的にどうやって決めていくのがよいか?については、次回説明していきますね