機能解剖学&運動生理学

呼吸器系1|呼吸と呼吸器とは

喉頭咽頭部

こんにちわ。

鍼灸あん摩マッサージ指圧師&トレーナーの小林俊夫です。

今回は「呼吸器系」についてお伝えしていきます。

人は1日に2万回以上の呼吸を行いますが、そもそも「呼吸とは?」何でしょうか。

当たり前のこと過ぎて、じっくり考えることも少ないかと思います。

呼吸を専門的に説明するなら、以下の様に考えられます。

外界から体内に取り込んだ酸素を細胞まで運び、細胞が運び込まれた酸素を消費して代謝を行い、その結果生じた二酸化炭素を体外へ排出する過程

吸った空気(酸素)は、どのような経路を辿り細胞内に取り込まれたり、炭酸ガスが吐き出されているのか。

今回の「呼吸器系」では、呼吸について掘り下げながら、お伝えしていければと思います。

呼吸のイラスト

外呼吸と内呼吸とは

呼吸には、大きく分けて外呼吸内呼吸という2つの種類が存在します。

外呼吸とは、いわゆる一般的な呼吸のことであり、外から取り入れた空気を肺に運び、肺でガス交換を行い、吐き出すことを指します。

内呼吸は、肺の中に取り込んだ酸素を各細胞で代謝する事を指します。

循環器と絡めて考えていくと、外呼吸が肺循環になり、内呼吸が体循環となります。

鼻呼吸と口呼吸

息を吸う時、鼻と口、どちらから吸うのが基本となるでしょうか?

答えは「鼻」になり、健康の為の第一歩としては、「如何に口呼吸を改善するか?」が重要でもあります。

口には鼻毛などが無い為、ゴミなどを取り除くことが出来ませんし、「口呼吸」が続くと、消毒殺菌作用のある唾液が渇いてしまう為、口の中でいわゆる雑菌などが繁殖をしてしまいます。

鼻腔のイラスト

更には、鼻には殺菌作用や血管の拡張作用を持つ、一酸化窒素を溜める部位が存在する為、鼻呼吸であれば、呼吸をする中で全身に一酸化窒素が拡がっていきますが、口呼吸ではそれも起こりません。

更には、解剖学的に考えても、「鼻」は呼吸器ですが、「口」は消化器になります。スポーツなどで大量の酸素を必要とする時などは、口を呼吸の補助の為に使う事もありますが、基本的に日々の自然な呼吸では、鼻から吸って鼻から吐くのが基本となります。

空気の通り道とは

どの様な経路を通って、空気が肺まで届くかというと、まずは鼻腔から咽頭を通り、喉頭から気管という順番に空気は流れていきます。

気管は途中2本に分岐をし、右気管支左気管支となります。

気管支は肺の中に入ると20回以上に分岐を行い、細い呼吸細気管支となり、肺の中でたくさんの酸素の通り道を作ります。

詳しく見ると、

 

・鼻腔(びくう)

・咽頭(いんとう)

咽頭

・喉頭(こうとう)

喉頭

・気管(きかん)

気管

・気管支(きかんし)

左右気管支

気管支とは肺に直接つながる管になりますが、左右でちょっとした違いがあります。

右の気管支は垂直方向に肺に伸びるのに対して、左の気管支は水平方向に伸びます。

気管・気管支の構造VISIBLE BODYで作成

 

垂直か?と聞かれると、まあ垂直に近いかな?ぐらいですが、左の気管支と比べると、垂直に近い状態となります。

おそらく心臓の位置(左より)が影響しているとは思いますが、右の気管支は垂直方向の為、誤って唾液や異物を飲み込んでしまった場合、右の気管支に入りやすいのです。

本来なら食道を通るべき物が、喉頭蓋の誤作動により気管に入ってしまった場合の話ですね。

これを「誤嚥(ごえん)」と呼び、結果的に炎症を起こすので、誤嚥性肺炎という障害につながるケースもあります。

特に年配の方は、咳反射が低下しやすいので注意が必要です!

・呼吸細気管支(こきゅうきかんし)

このような場所を、酸素は通ることになります。

ちなみに、酸素は咽頭→喉頭→気管となりますが、食べ物は咽頭→食道となります。

 

喉頭部では食べ物が気管に入らない様に喉頭蓋(こうとうがい)と呼ばれるフタが付いているのですが、たまに気管に異物が入ってしまうことがあります。

この時、身体は異物の侵入を感知し、咳などで異物を吐き出すように働くので、安心して食事が出来るのですが、これが上手くいかずに肺に食べたものなどが入ってしまい引き起こされるのが、誤嚥性肺炎となります。

 

喉頭咽頭部

 

肺と肺胞

呼吸細気管支の先には、肺胞と呼ばれるブドウのようなツブツブがくっついています。

肺胞

 

この肺胞の周りには、毛細血管が走行しており、この毛細血管で酸素と二酸化炭素の交換が行われるのです。

肺胞の数はおよそ3億個ほどと言われ、これらが集まっていわゆる「肺」となります。

同じように見える左右の肺ですが、実は右のほうが少し大きく出来ています。

左右の肺VISIBLE BODYで作成

 

肺は1つの塊でなく、いくつかの部屋に分ける事が出来る構造となります。

右の肺は3つで構成されており、左の肺は2つで構成されています。

うすーく、切れ目がついているのはお分かりになるでしょうか?(写真参照)

この切れ目が肺の部屋の境界線になり、右肺は上葉、中葉、下葉の3つに分かれ、左肺は上葉と下葉の2つに分かれます。

ちなみに、肺胞の周りの毛細血管で、酸素と二酸化炭素を交換するため、ちょっと大きく出来ている右肺の方が、酸素交換量は多いようです。

一番多く毛細血管があると言われているのは右肺の下葉部分になりますので、酸素交換が一番盛んな場所と言えますね!

まとめ

呼吸とは外呼吸と内呼吸があり、一般的な呼吸としてイメージされているのは、外呼吸になります。

呼吸によって運ばれる酸素の通り道は、鼻から咽頭や喉頭、気管、気管支を経て、肺まで到達し、肺胞と呼ばれる組織でガス交換が行われます。

約3億個の肺胞が酸素と二酸化炭素を交換しており、右肺は3つに、左肺は2つに分かれています。

次回は、呼吸器系の構造解剖にも触れていきたいと思います。

 

最後までお読みいただき有難うございました。

 

 

ABOUT ME
小林 俊夫
小林 俊夫
トレーナー&鍼灸あん摩マッサージ指圧師。imok株式会社(アイモック)代表取締役/猫背改善専門スタジオ「きゃっとばっく」代表。  トレーナーとして活動をしながら2008年、2009年にアメリカへピラティスの研修を受けに行き、マスタートレーナーの認定を取得。その後、2010年に医療系国家資格を取得。  現在はスタジオの経営、メディアの監修及び出演、全国での研修及び講演、ピラティスリフォーマーの製造及び販売をしながら、姿勢&機能改善、パフォーマンスアップ専門のトレーナーとして、世界中に「I am OK You are OKな人」を増やす為に活動中。