栄養&消化&免疫

ビタミンCが風邪予防やストレス対策に良い理由とは?

野菜 フルーツ

こんにちは。
imok株式会社の千野ひとみです。

「風邪予防や風邪をひいた時にはビタミンCが良い」と言われますよね。
風邪以外にも、お肌のトラブルを持つ方やお酒をよく飲む方、そしてストレスを抱える方にもビタミンCは必要なんです。

ビタミンCは私たちの身体に無くてはならない栄養素ですが、動物と違って、私たち人間は体内で作り出すことができません。さらに、ストレスによって必要量が増えるため、日頃から意識して摂取することが大切になります。

今日は、そんなビタミンCについてお伝えしていきます。

ビタミンC不足によって起こる症状とは

まず、ビタミンCが不足することによって起こる症状を見ていくと、以下になります。

  • 傷が治りにくい、アザができやすい
  • シワができやすい
  • シミやそばかすができやすい
  • ストレスに弱くなる
  • 風邪などの感染症にかかりやすい
  • 肝臓の解毒作用が低下する
  • 不安感が強くなり、うつ症状を引き起こす

美容面だけの問題ではなく、傷が治りにくかったり、肝臓の解毒作用の低下やうつ症状に繋がるなど、心身の健康にも大きく影響をするんですね。

ビタミンCの機能とは

コラーゲンをつくる

コラーゲンは、潤いのあるお肌に大切なものですね。
コラーゲンは、皮膚だけでなく、血管や骨にも多く含まれる、繊維状のタンパク質です。私たち人間の身体をつくっているタンパク質のうち、約30%はコラーゲンと言われます。
このコラーゲンをつくる時にビタミンCが必要なんです。

コラーゲンをつくる時にビタミンCが必要

コラーゲンの原料はアミノ酸、つまりタンパク質です。
グリシン、プロリン、ヒドロキシプロリンという3種類のアミノ酸が、しめ縄のように絡み合った三重らせん構造をしています。

この、プロリンがヒドロキシプロリンへと変化する時にビタミンCが使われ、さらに、鉄も必要です。

コラーゲンは、細胞と細胞をつなぐ接着剤のような役割を持ち、血管や骨、細胞に柔軟性を与え、丈夫にしてくれます。
血管は、血液を送り出す際に伸びたり縮んだりする必要があるため、コラーゲンが不足すると血管の柔軟性が失われ、細胞と細胞の間に隙間ができ、血液が染み出してきてしまいます。
これは、ビタミンCの発見につながった壊血病の症状です。

壊血病:大航海時代、長距離に渡っての航海では、傷みやすい野菜や果物を積み、船員たちが食べることが難しい状況でした。すると、多くの船員が歯茎や皮膚などの身体中から出血し、約200万人もが命を落としたと言われています。

さらに、よくアザができる場合も、ビタミンC不足による血管の細胞の劣化の可能性が考えられます。

そして、怪我をした時や手術をした時にもビタミンCを必要とします。
怪我や手術後に組織を修復するためにコラーゲンをつくり、免疫細胞もビタミンCを要求します。

 

ストレスを受けた時に、たくさん必要になる

ビタミンCは、ストレスを受けた時に必要量が増加します。
その理由は、ビタミンCは副腎にとても多く存在しているからなんです。

ビタミンCは、副腎にたくさん存在するため、ストレスを受けると必要量が増加する

ビタミンCの血液中の濃度を1とすると、脳のビタミンC濃度は約20倍、白血球は80倍、そして副腎は150倍です。
副腎は、ストレスを受けるとコルチゾール産生のため過剰に働きます。するとビタミンCの需要が高まり、どんどんと副腎に消費されてしまいます。

つまり、ストレスを受けて副腎疲労があると、摂取したビタミンCは副腎に廻されるので、肌荒れが起きたり、免疫が低下したりします。

副腎疲労についてはコチラをお読みください。

https://imok-academy.com/adrenal-fatigue/

少し疲れを感じた時や、ここぞという時には、意識してビタミンCを摂ってみると良いですね!

活性酸素の除去、細胞の劣化を防ぐ

ビタミンCは、ビタミンEとともに活性酸素を除去する時に使われます。

私たちの細胞では、エネルギー源となるATPをつくる際、たくさんの酸素が必要となります。すると、細胞は活性酸素で溢れ、酸化のリスクを抱えているということになります。
そこで、脂溶性のビタミンEと水溶性のビタミンCが協力して活性酸素を除去し、細胞膜の劣化を防ぐ役割を果たしてくれています。

ビタミンEとビタミンCが活性酸素を除去し、細胞膜の劣化を防ぐ

 

さらに、ビタミンCは肝臓での代謝酵素として解毒に使われるので、お酒を飲む時にはビタミンCを含むおつまみを食べると良いですね!

そして、カテコラミンという物質の代謝の時にもビタミンCが必要です。
やる気を引き起こすドーパミンにビタミンCが働くことで、不安を感じるノルアドレナリンへ変化します。加えてノルアドレナリンからアドレナリンに変わる時には、副腎から分泌されるコルチゾールを必要とします。
つまり、ストレスを抱えてコルチゾールが出ない状態でビタミンC摂取が少ないと、ノルアドレナリンが溜まり、強い不安を感じてうつ症状を引き起こす場合があります。

ビタミンCを多く含む食材とは

100gあたり、じゃがいもには28mg、赤ピーマンには170mg、黄色ピーマンには150mg、ブロッコリーには140mg、あおのりには63mgのビタミンCが含まれます。

ビタミンCは水溶性のため熱に弱く、茹でると煮汁に溶けだしてしまいます。
そのため、じゃがいもを煮込んだカレー、ブロッコリーを調理する時には茹でるよりも電子レンジを使うなどといった方法がおすすめです。

 

このように、ビタミンCは風邪予防だけでなく、私たちの身体を修復してくれたり、ストレスから守ってくれたりと、様々な作用があります。
是非、日頃の生活で少しずつ取り入れてみてください。