栄養&消化&免疫

解糖系 | 糖代謝

こんにちは。
imok株式会社の千野ひとみです。

私たちが、ご飯や甘いものなどの糖質を摂った時、身体の中ではどのような反応が起こっているのでしょうか。
今日は、栄養の勉強をすると必ず出てくる「解糖系」、糖代謝の最初の部分についてお伝えしていきます。

 

解糖系とは、その名の通り「糖」を代謝する経路のことです。
私たちは、食事をすることで糖(グルコース)を体内に取り入れます。このグルコースは、最終的には身体のエネルギーとなるATPを作り出します。

ATPとは、エネルギー通貨であり、血液を流したり、食べ物を消化したり、身体を動かしたりといった、生きていくための原動力となるものです。私たちが食事をするのは、このATPを生み出すために栄養を摂り入れていると言っても良いですね。

細胞質で行われる代謝

解糖系がどこで行われるかというと、細胞質です。

食事から取り入れられたでんぷんなどの糖質は、食道、胃を通り、グルコースとなり小腸から吸収されます。そして血管を通り全身へ運ばれ、細胞内に入ります。
そして、細胞質で解糖系の代謝が行われるんです。
ちなみに、解糖系の次のTCA回路は、細胞の中にあるミトコンドリア内で行われる代謝です。

解糖系は、細胞質で行われる

 

血管を流れてきたグルコースが細胞内に入るためには、インスリンが必要です。
インスリンというと、「血糖値を下げるもの」というイメージを持っている方が多いかと思います。
細胞を覆う細胞膜は脂溶性、つまり油でできているため、水溶性のものは膜を通過することができません。そこで、インスリンが分泌されることで細胞膜に専用の入り口ができ、グルコースが細胞内に入ることができるんです。
つまり、血液中を流れるグルコースを細胞内に入れるためのスイッチのようなものがインスリンなんですね。
そのため、インスリンの分泌が低下している場合は、糖の代謝機能が低下します。

2個のATPをつくる

解糖系では、グルコースがピルビン酸に代謝され、2個のATPを産生します。

グルコースからピルビン酸に代謝されるまでには、実はいくつもの物質に変換されています。
下記のグルコース⇒グルコース6-リン酸⇒フルクトース6-リン酸・・・というように。

この過程のうち、前半では2個のATPが消費され、後半で4個のATPがつくられます。
結果として、解糖系で作られるATPは2個ということになります。

 

解糖系で必要な栄養素

この解糖系を、分子栄養学の観点から見てみましょう。
上記のように、ピルビン酸になるまでにいくつもの代謝が行われていますが、この時に栄養素が必要です。

解糖系で必要な栄養素は、マグネシウムとナイアシンです。

ナイアシンは、ニコチン酸とニコチン酸アミドの総称であり、水溶性ビタミンです。以前はビタミンB₃と呼ばれていました。

物質が変化する時には必ず酵素が必要で、その補酵素としてミネラルが働きます。
例えば、グルコース6-リン酸がフルクトース6-リン酸に変化するには、ヘキソキナーゼという酵素が必要です。そしてそのヘキソキナーゼは、マグネシウムがないと働きません。

このように、解糖系では特にマグネシウムが多く使われるため、糖質を多く摂取する場合は、その分マグネシウムが消費されます。
さらに、マグネシウムが不足していると、糖質代謝がうまくいきません。

 

そして、この解糖系は酸素を必要としません。
ピルビン酸にまで代謝されるとミトコンドリア内に入り、次はアセチルCoAという物質となり、TCA回路内へと入っていきます。この時には酸素が必要となります。

 

このように、私たちが糖質を摂取すると、マグネシウムとナイアシンを使いながら代謝され、2個のATPを作り出します。