機能解剖学&運動生理学

内分泌系② 膵島ホルモン 〜グルカゴン〜

こんにちは!

imok株式会社

柔道整復師の池田です。

今回の内容は膵臓から分泌されるホルモンについてです。

ホルモンについておさらいをすると・・・

”分泌器官からホルモンが分泌されると、血液を介して、標的となる器官まで移動し、特異的な生理的反応を引き起こす”

・・・という事になります。

 

分泌器官は様々あり、脳の一部である、松果体や視床下部などから分泌されるものもあれば、胃や小腸などから分泌されるものもあります。

これが、かなりたくさんあるんです(笑)

今回は、膵臓から分泌されるグルカゴンについてご説明していきます。

 

膵ランゲルハンス島

膵臓をおさらいすると、こんな形をした臓器でした。

膵臓のイラストVISIBLE BODYで作成

膵臓の位置関係はこんな感じです。

膵臓の場所のイラストVISIBLE BODYで作成

膵臓は、長さ13〜16cmほどある細長い臓器で、重さは70gほどで、頭・体・尾の三部に分けることが出来ます。

膵臓は外分泌器官(消化液)でもあり、内分泌器官(ホルモン)でもあり、人体にとって超重要な臓器になります。

外分泌腺としての機能では、三大栄養素(炭水化物・たんぱく質・脂質)全てに対して消化が可能になり、膵臓が機能不全を起こすと一大事です。

内分泌腺としては、血糖の調整として機能し、ランゲルハンス島(とう)と呼ばれる細胞集団から分泌されます。(膵臓の中でも膵尾に多いとされています。)

ちなみに、膵臓の大部分は外分泌部で構成されていますが、内分泌部が集合体となって、ちらほら(といっても100万ほど)存在するので、海に浮かぶ島のように見え、島(とう)という言葉がついたとかついてないとか・・・

フィリピンみたいに、島が密集した臓器なんだな〜と思っておいてください(笑)

ランゲルハンス島は、A・B・D細胞に区別ができて、それぞれの役割があり血糖をコントロールしているのです。

A細胞=グルカゴン

内分泌腺である、ランゲルハンス島にはA細胞と呼ばれる細胞体があり、そこから分泌されるのはグルカゴンと呼ばれるホルモンです。

グルカゴンの標的となる器官は、主に肝臓になり、空腹時血糖が低くなってきたら肝臓に作用し、肝グリコーゲンを分解することで血糖値の上昇を引き起こします。

つまり、血液中の糖分が不足してくると、いろんなまずいことが起こるので、肝臓に蓄えられているグリコーゲン(糖質の塊)を分解し、血液に糖分を流す役割があるということです。

これによって、血糖値は正常に保たれるというわけです!

ちなみに、低血糖状態が続くと、自律神経症状を引き起こし、発汗や悪寒、手足の震えなどを引き起こし、いずれ痙攣や昏睡と症状は悪化していきます。

炭水化物を抜くダイエットが、良い健康法として紹介される事がありますが、炭水化物を摂取しなければ、肝臓に糖分(グリコーゲン)を蓄えることもできません。

また脳の栄養である、グルコース(ブドウ糖)が摂取できなければ、脳も正しく機能しないので、上記のような症状が出る可能性があります。

糖質制限ダイエットや、ケトジェニックダイエットなど、リスクを知った上で行う事が重要そうですね!

まとめ

・グルカゴンは血糖値が低くなってきた時に作用する、血糖値を上げるためのホルモン。

・グルカゴンは膵臓のA細胞から分泌される。

・あらかじめ蓄えられた肝臓のグリコーゲンを分解して、血液中に糖分を流しす事で、血糖値の上昇が見られる。

・血糖値が低くなってきたら放出されるホルモンなので、食後は機能しなくなる。

 

最後までお読みいただき有難うございました。

imok株式会社

池田倫大

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