機能解剖学&運動生理学

足関節・足部の機能解剖1|後足部、中足部、前足部

こんにちは。
理学療法士の中北貴之です。

本日は足部の機能解剖の中でも「後足部・中足部・前足部」についてお話します。

足部には人体の約25%の骨が集まっている

 人体には約206個の骨がありますが、足部には左右合わせて52個(種子骨や過剰骨を含めると56個)もの骨があります。

足部の骨のイラストVisible Bodyで作図

 じつに全身の骨の約1/4が小さな足部に集まり、多くの関節を形成して複雑に機能し、姿勢維持や歩行における衝撃吸収や推進力形成に貢献しています。

また、様々な路面に対応できるのも、足部に多くの関節が存在するからです。

 足部は機能的観点から、「後足部」「中足部」「前足部」の3つに分類されますので、それぞれの解剖や特徴を確認していきましょう。

足部の分類のイラストVisible Bodyで作図

 

後足部とは

 後足部は下腿と足部を結ぶ部位として重要な役割を担っており、立位姿勢の際に最も体重が掛かる部分です。

《後足部の骨》
 踵骨
 距骨

 後足部は横足根関節(踵立方関節と距舟関節で構成)よりも近位の部分を指します。

 距骨は脛骨と腓骨に挟まれ、距腿関節の一部を構成しており、内反捻挫などによって前距腓靭帯などが伸びたり切れたりすると、距骨が前方や内側に移動してしまい、距腿関節の背屈制限を起こす事がよく見られますね。

そして、後足部の関節といえば、距骨下関節。

この距骨下関節のアライメントが崩れると、中足部や前足部はもちろんのこと、脛骨や腓骨などにも影響をしていきますので、もの凄く重要な関節です。

膝関節・股関節などの近位関節や、足部遠位関節への運動連鎖のキーポイントとなる関節であり、距骨下関節のアライメントによって、足部全体の可動性や安定性も変化をしていきますので、姿勢改善や機能改善においては、この部分を評価して、しっかりとアプローチしていきたいですね。

中足部とは

 内側縦アーチの要石が舟状骨であり、外側縦アーチの要石が立方骨の為、中足部のアライメントは、足のアーチを評価する上で重要です。

《中足部の骨》
 舟状骨
 立方骨
 内側・中間・外側の3つの楔状骨

 中足部は、横足根関節(ショパール関節)から足根中足関節(リスフラン関節)までを指し、各関節の可動性は少ない部分です。

詳細は後述しますが、横足根関節は距骨下関節と連動して足部の可動性に関与しており、足根中足関節は後足部と中足部のバランスをとるように働きます。

前足部とは

 前足部は、歩行の際に重要なフォアフットロッカーに関与しており、スムーズな重心移動のためには、中足趾節関節のアライメントや可動性などが重要になります。

《前足部の骨》
 中足骨
 基節骨
 中節骨
 末節骨

 前足部は足根中足関節よりも遠位の部分を指します。

前足部は足部の中で最も可動性がある部分で、前述のように身体を前方に推進する役割を担います。

また、足部で最も広い支持基底面を有しているため、立位姿勢や歩行においては身体を支える土台としても重要です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

※参考文献
入谷誠:入谷式足底板.運動と医学の出版社.2011.
片寄正樹:足部・足関節理学療法マネジメント.メジカルビュー社.2018.
足関節・足部疾患の機能解剖学的病態把握と理学療法.理学療法31(2).2014.

ABOUT ME
中北貴之
中北貴之
理学療法士/健康経営アドバイザー/imok Technical Director/大手フィットネスクラブにて活動後、痛みを抱えているお客様をサポート出来る様になりたいと、理学療法士の学校へ進学。卒業後は理学療法士として整形外科クリニックへ勤務。理学療法士として活動をしながら、トレーニングやコンディショニングの学びを続け、2018年4月よりimok株式会社へ参画。治療からコンディショニング、パフォーマンスアップまでを行えるコンディショニングコーチとして、パーソナルトレーニング指導や専門家向けのセミナー講師として幅広く活動中。