ボディワーク&エクササイズ

ピラティスチェアエクササイズ|プッシュきゃっとばっく

プッシュきゃっとばっく

こんにちは。

imok株式会社の古城です。

 今回ご紹介するチェアを使用するエクササイズは「プッシュきゃっとばっく」です。

きゃっとばっくのエクササイズにペダルを押す要素を加えた形となります。しっかりと地面を押す感覚を得たり、前鋸筋の促通にオススメのエクササイズです。

プッシュきゃっとばっく

やり方

  • ペダルに両手(手根骨部)をつきます
  • 肩の真下に両手がくるようにします
  • 股関節の下に膝をつき、四つ這いの姿勢をつくります
  • 骨盤を後傾しながら、脊柱を屈曲させます
  • 脊柱を屈曲させたまま、重心を前方へ移動します
  • 屈曲した状態をキープしたまま、呼吸を繰り返します

脊柱を屈曲する際に、体重が後ろに移動しがちの為、肩の真下に手首がくるか、肩の方がやや前方に移動するくらい、体重を前にかけた状態でペダルを下に向かって押すことで、前鋸筋や腹斜筋を活性化し、肩甲帯の安定性を高めていきます

目的

  •  コア及び肩甲胸郭関節の安定化
  • ZOAの獲得
  • 後縦郭の拡張
  • 腹筋群、前鋸筋、僧帽筋下部線維の促通

エクササイズの理論的背景

 チェアを活用して「きゃっとばっく」を行うことで、スプリングの力によって屈曲の動きに対して抵抗が加わる為、腹筋を感じやすくなります

 また荷重が後ろに逃げると、ペダルが持ち上がってきてしまう為、自然と前へ荷重して地面を押す感覚を得やすく、前鋸筋や腹筋群、僧帽筋下部線維を促通しやすくなります

 腹筋群を活性化することで、骨盤の後傾&肋骨の内旋を促します。腹筋群を収縮することで相反抑制によって背部筋群が抑制されやすいと考えられ、それによって横隔膜のドームを本来の状態に戻していくだけではなく、後縦郭を拡張していきます

 また、骨盤と胸郭の位置が整う事は、インナーユニットが働きやすくなるだけではなく、肩甲帯の安定性向上にも効果的です。更にはフットペダルを押しながら脊柱を屈曲、肋骨を内旋させていくことで、僧帽筋下部線維や前鋸筋の促通に効果的であり、胸郭を肩甲骨に近づけ、安定させる働きを持ちます

 バリエーションとして、側屈した状態で行うことで、より腹斜筋群を活性化しやすい為、リブフレアの改善およびZOAの獲得に効果的となります

例、左荷重および左側屈しながら、骨盤の後傾-脊柱を屈曲することで、左腹斜筋群を活性化し、肋骨の内旋を促す

よく見られる代償

  • シュラッグ

ペダルを押しながら、脊柱を屈曲した際に、肩が耳たぶに近づく様に、すくんでしまう方がいます。そうすると上記のような効果が得られませんので、軽く肩をお尻の方に下げる様にし、首を長く保ちながら行いましょう。

 

  • フォワードヘッド

脊柱を屈曲した際に頭だけ床方向に落ちる方がいます。肩甲帯の安定性を高めるためにも頭部を引き上げ、脊柱の延長線上を保ったまま実施しましょう。

 

 腹筋群を鍛えようと、負荷を強くし過ぎてしまうと、シュラッグ動作を始めとする代償動作が出やすい為、適度なスプリングの強さを用いることがポイントです

先ずは、キレイなフォームのまま行えるスプリングの強さにし、それから少しずつスプリングの強度を高める様にしてみてくださいませ

先ずは床面での「きゃっとばっく」を実施してから行う事がおススメです

応用としては、「レジスタンスきゃっとばっくハンドアップ」などに繋げ、片側ずつ腹斜筋や前鋸筋を活性化し、ZOAを獲得していきましょう

imok株式会社
古城奈々絵

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