カラダのお悩み

頭痛とは①~片頭痛~

こんにちは。

imok株式会社で活動している理学療法士の中北です。

本日は「片頭痛」についてお話いたします。

一般的にも広く知られている頭痛として「片頭痛」「緊張型頭痛」「群発頭痛」がありますが、片頭痛患者だけでも800万人、緊張型頭痛患者だけでも2,200万人いると言われており、頭痛は非常に身近な疾患であると考えられます。

まずは頭痛の全体像についてお話いたします。

頭痛の分類

頭痛の起こり方・部位・痛み方などは様々であり、大きく「一次性頭痛」と「二次性頭痛」に分類されます。

一次性頭痛とは、他に原因となる疾患がなく、頭痛そのものが問題となっている頭痛性疾患の総称です。

二次性頭痛とは、頭蓋内疾患や全身疾患など、何かしらの疾患に伴う頭痛の総称です。

頭痛の分類

◇一次性頭痛

・片頭痛

・緊張型頭痛

・三叉神経、自律神経性頭痛

・その他の一次性頭痛

◇二次性頭痛

・頭頚部外傷、障害

・頭頚部血管障害

・非血管性頭蓋内疾患

・物質またはその離脱

・感染症

・生体恒常性維持機能の障害

・頭蓋骨、頚、眼、耳、鼻、副鼻腔、歯、口、その他の顔面や頚部の組織障害

※このように頭痛の原因は様々ですので、まずは医療機関を受診しましょう。

本日は一次性頭痛の一つである”片頭痛”についてお話をしていきます。

片頭痛とは

片頭痛は片側性のズキズキする拍動性の痛みで、悪心や嘔吐、光過敏や音過敏を伴う頭痛のことです。視覚症状・感覚症状・言語症状などの前兆のあるものと、これらの前兆がないものがあります。

視覚性の前兆には”閃輝暗点”という、突然視野の真ん中にキラキラ・ギザギザした光が現れてその部分が見えなくなるような症状があります。感覚性の前兆にはチクチク感や感覚鈍麻があります。言語性の前兆には失語性の症状が現れ、前兆症状の多くはこれらのうち1つが現れます。

片頭痛の頻度は月に1~2回程度で出現する割合が最も多く、少なければ年に数回、多ければ週に1回程度認められます。

有病率は8.4%で、内訳は女性が13.0%、男性が3.6%であり、女性が男性よりも約3倍多いと報告されています。

片頭痛のメカニズムはまだ完全には解明されていませんが、”三叉神経”という顔の感覚や咀嚼筋を支配している脳神経が関与していると言われています。三叉神経終末が何らかの刺激を受けると、血管拡張作用や炎症に関連する様々な物質が放出されて神経原生の炎症が起こり、痛みが生じると考えられています。

そのため、片頭痛が起きた時はマッサージをしない方が良いとされていますが、これはマッサージをすることで、血流が良くなって炎症症状を増悪させてしまう恐れがあるからです。

ただし、片頭痛が起きていない時に後頚部の筋肉をストレッチすることは、片頭痛の緩和につながると言われています。普段は筋肉がカチカチに硬まって血流が悪いのに、急に血流が良くなると、そのギャップが”侵害刺激”として伝わってしまうのではないかと考えられますので、日頃から適度に運動をして筋肉を硬くしないことが大切ですね。

姿勢と片頭痛

前述のように、日頃から後頚部の筋肉などを硬くしないということは、片頭痛の緩和につながります。

頭の重さは5~6 kgもありますので、不良姿勢によって肩よりも頭が前に出るほど、頚部の筋肉は頑張って頭を支えなければいけません。頚部の筋肉が頑張り過ぎている状態が続くと、筋肉が硬くなってしまうため、頚部の筋肉の血流が悪くなります。

そのため、日頃の姿勢を良くすることは片頭痛の緩和にもつながると考えられます。

パソコン作業などのデスクワークにおいては、作業効率を考えると常に良い姿勢を保つことは困難ですが、30分に一度は20秒程度良い姿勢をとったり、バンザイをしたりして、頚部の筋肉の負担を軽減することが大切ですね♪

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

猫背改善専門スタジオ「きゃっとばっく」

中北貴之