機能解剖学&運動生理学

もし、1日22000回の呼吸が間違っていたら・・・

赤ちゃん

こんにちは!

imok株式会社

柔道整復師の池田倫大です!

今回は、皆さんが普段行う「呼吸」について学んでいきましょう。

日常生活において最も多い運動とは

突然ですが、1日の中で一番多く行う運動はなんでしょうか?

 

例えば、「歩く」はどうでしょう?

私は、毎日電車通勤をしていますが、平均して6000歩ぐらい歩いているようです。※スマホのヘルスケア調べ

移動の多い仕事をされている方であれば、1日10000歩〜20000歩ぐらいは歩くかもしれません。

 

階段などの、「段差」の上り下りはどれぐらいでしょうか?

通勤途中の駅などで、結構上り下りはしていそうですし、道路でも縁石を上ったり、何かと段差を上り下りしているかもしれません!

私は通勤でメトロを利用するので、そこそこ階段の上り下りが多いので調べてみると、1日平均20階でした・・・

多いのか少ないのか分からないので、計算をしてみましょう!

仮に1階あたりの段数を15段として考えて・・・

20階×15段=300段になり・・・

縁石の上り下りが1日で10回ぐらいあったとして・・・

スマホを持っていない時の、上り下りが50回ぐらいあったとしても・・・

400段にもなりませんね!

歩行と比べたら、だいぶ少ない数字でした・・・

 

では、お寿司職人さんはどうでしょう?

お寿司を握ることが仕事で、夕飯時のピーク時間はずっと握っているので、これは期待ができそう!

仮に8時間労働で、1時間に10人のお客さんを対応したとします。

1人あたり20貫食べたとしても、1時間あたり200貫です。

8時間ずっと握り続けても1600貫になります。

階段よりは記録が伸びましたが、まだまだ歩行には及びません・・・笑

 

それでは、本命の呼吸はどうでしょうか?

 

実は人間が1日行う呼吸数は22000回とも言われています!※運動をしている方はもっと多くなります。

歩くよりも階段を昇るよりもお寿司を握るよりも、圧倒的に行なっている動作が呼吸なのです(笑)

 

しかし困った事に、現在人で理想的な呼吸が出来ている方は、とても稀です・・・

私は、猫背改善専門スタジオ「きゃっとばっく」で多くのお客様を担当させて頂いておりますが、呼吸のエラーを起こし様々な不調を訴えるお客様をたくさん見てきました。

 

実は、呼吸が正しくできないことによる弊害はいくつも挙げられます。

 

こちらの記事では、まず「呼吸」の大切さに気づいて頂きたいと考えています。

1日の中で圧倒的に多く行う動作だからこそ改善することが必要なのです!

ぜひ参考にしてみてください!

 

「理想的な呼吸」と「間違った呼吸」

そもそも、「間違った呼吸って何?」についてお話ししていきましょう!

 

誤解を生まないように、最初にお伝えしておくと「間違った呼吸」というものは存在しません・・・

今回の記事を書く上で、身も蓋もない発言になってしまいましたね(笑)

 

と言いますのも、呼吸とはその時の身体の状態に合わせて自動調節されるものですので、意識的に呼吸の調整をすることはあまりありません。

意識的に調整するときは、自律神経に対してアプローチして、心を落ち着かせたり、自分を奮い立たせるときでしょうか!?

例えば、緊張した時に行う「深呼吸」などです。

より詳細を知りたい方は、以下と合わせてご覧ください!

 

自動的に調整されるというのは、100Mをダッシュした時と、家でTVを見ている時では、呼吸のリズムは違って当然ということです!

 

ダッシュをして、酸素が大量に必要な時は、肩で息をして「ハァッ、ハァッ」言いながら呼吸をするのが当たり前ですが、家でリラックスしながらTV見ていても、「ハァッ、ハァッ」言っていたら「ヤベェな」と思いますよね(笑)

 

つまり、状況によって呼吸の仕方は変わるものですので、間違った呼吸というのは無いのですが、安静にしている時に、行なって欲しく無い呼吸の仕方はあるということです。

これが、間違った呼吸という解釈になります。

ちなみに、肺の病気や気管支の病気などで、呼吸の仕方が変わったり、怪我などで肋骨が折れてしまったなどの状態での呼吸は、間違った呼吸ではなく、単純に理想的な呼吸ができない状態となりますので、今後説明する間違った呼吸には分類されません。

理想的な呼吸とは

私、普段の生活で100Mダッシュをよくします・・・

・・という方は多くはないですし、安静にしている状態の方が参考になると思うので、理想的な呼吸の獲得を安静時の呼吸と定義して進めていきます!

 

安静時に行う呼吸の回数は、1分あたり12〜20回ぐらいになります。

真ん中をとって、1分あたり16回としましょう。

1時間は60分で、1日は24時間なので、計算すると・・・

16×60×24=23040

およそ、1日あたり23040回という数字になります。

 

実際は人によって呼吸数は異なるので、もっと少ない方も多い方もいらっしゃいますが、1日22000回ほど呼吸はするものだと思っておきましょう!

 

その1回1回の呼吸において、鼻呼吸が出来ているという事と、お腹と胸の膨らみ方がとても重要になります。

 

まず、呼吸は鼻から息を吸い、口から息を吐き出すことが重要です!

これは体の構造上と理解しておきましょう!

 

次に、安静時の理想的な呼吸で考えると、息を吸った時にまずお腹が最初に膨らみ、それと同時か、もしくは少しだけ遅れて胸が広がってくる呼吸が理想的な呼吸となります。

よく「腹式呼吸」と「胸式呼吸」で分けてしまいがちですが、実際にはどちらの呼吸も、同時に起こっているのが理想的な呼吸となります。

 

自分の呼吸が気になる方は、まず仰向けで寝てもらい、お腹に片手、胸に片手を置き、5秒間かけて息を吸い、5秒間かけて息を吐くことを何回か続けて行なってみましょう!

その際、お腹と胸に置いた手が動きタイミングが、ほぼ同時か、もしくはお腹に置いた手が膨れるように動くのであればOKです。

しかし、明らかにお腹に置いた手が膨れるのが遅く、最初に胸を引き上げるように呼吸をしているのであれば、間違った呼吸を行なっている可能性が高いので注意が必要となります。

間違った呼吸による弊害

間違った呼吸は、体に様々な不調を引き起こしてしまいます。

 

人間は酸素を吸い、体の中で酸素からエネルギーを作り出しているので、酸素が無ければ動けません。

そのため、何としても酸素を吸うために、肩や首の筋肉を使って呼吸をしようとしたり、体をポンプのように使い腰を反ったりし、あの手この手を自然と使いながら、何とか呼吸を獲得しようとするのです。

その結果、肩周りの筋肉をたくさん使い「肩こり」になってしまったり、腰をたくさん使い「腰痛」になってしまったりします。

 

「生きる力」はどんな代償も厭わない・・・

 

「肩こりや腰痛という代償を払っても、呼吸という生命に関係する行動の制限は出来ない」と言った意味です(笑)

たまにポエマー池田が出現しますのでお気をつけ下さい(笑)

 

まあ、ポエムはさておき、1日22000回行う呼吸の質も上げることで、様々な恩恵を受けることが出来ようになるという話です!

例えば、上記のように「痛み」が改善されたり、疲れづらい体になったり、体が柔らかくなったり、表情も明るくなったりします。

幼い子どもであれば、顔の骨格すら変える力を持っていますので、手始めに「口呼吸はさせない」ように気をつけてみて下さい!

まとめ

・1日の中で、一番多く行う動作は呼吸である

・安静時は、鼻から息を吸い口から息を吐き出すことが理想

・安静時は、腹式呼吸と胸式呼吸のハイブリッドが理想

・呼吸をしなければ人間は活動できない

・著者の池田は口呼吸で育ったため、幼い頃に口呼吸を改善していたら、きっとイケメンになっていた(笑)

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

imok株式会社

池田倫大