神経系と感覚器のしくみ

姿勢の制御について

こんにちわ。

imok株式会社の小林俊夫です。

前回、「姿勢の制御」は筋肉だけで行われている訳ではありませんので、「形態的な評価」に基づいて、「短縮した筋肉」と「伸長している筋肉」を予測し、短縮している筋肉をストレッチして、伸張している筋肉をトレーニングで鍛えるだけでは、改善は難しいですよね!といったお話をさせて頂きました。

立位姿勢を保つ為に必要な事とは?

一般的に「バイオメカニクス」などの観点から考えると、「安定した立位姿勢は「身体重心(Ceter of mass)」が「足圧中心(Ceter of pressure)」の真上に位置すること」を言いますが、私達の身体は「固定」をされている訳ではなく、常に細かく動きながら保たれています。

そうした「直立姿勢を保つ為には何が必要なのか?」ということを考えると以下になります。

 1、重力に逆らって身体を支持する(質量中心をある程度の高さに維持する)こと

2、平衡を保持する(水平面における質量中心の軌跡を制御する)こと

カンデル神経科学より(P919)

その為には、固有感覚、視覚、前庭感覚といった感覚情報が、知覚神経を介して中枢(脳、脊髄)に集まり、統合されることで、空間内における自らの身体の位置などを把握し、運動神経を介して抗重力筋などに出力をされることで、制御されていると考えられます。

短縮している筋肉、伸張している筋肉は結果に過ぎない?

 

今まで見てきたことから分かる様に、私たちは身体中に存在する様々なセンサーから上がってくる情報をもとに、「自らの身体がどうなっているのか?」を把握し、その身体の状態に合わせて筋肉などに指令がいき、姿勢を保っているということになります。

そうすると、感覚器からの情報(インプット)があり、脳で「認知」や「記憶」なども含めて統合された後に運動プログラムが創られ、筋肉に指令がいく訳です(アウトプット)。

そう考えると、筋肉が短い(硬い)、長い(柔らかい)といったことなどは、インプットや統合に基づいた「結果」になりますので、その結果に対してアプローチをしても、なかなか姿勢は良くならない訳ですよね

姿勢を改善する為にすべきこととは?

私たちが姿勢を改善しようと考えた場合、以下の2点が重要になると考えられます。

  1. ちゃんとしたインプットが行われているのか?
  2. 感覚情報を統合したり、運動プログラムを生成する脳は機能しているのか?

その為には、先ずはそもそも感覚器って何なのさ?といったことから考えていく必要がありますので、次回からは感覚器について考えていきましょう

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imok株式会社

小林俊夫

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