こんにちは。
分子栄養学認定カウンセラーの千野ひとみです。
今日は、血液検査で測定する数値、LDH(乳酸脱水素酵素)についてみていきましょう。
LDHってなに?
LDHとは、「乳酸脱水素酵素」です。
(LDと表記されていることもあります)
この乳酸脱水素酵素は、肺や心臓、肝臓や腎臓、筋肉や血中など、体内の様々な部位に存在しており、これらが障害を受けると、各細胞内に含まれるLDHが漏れ出し、血液検査の数値が高くなることがあります。
それでは、乳酸脱水素酵素は何のために必要なものなのかというと、ピルビン酸を乳酸にする時に使われます。
この、ピルビン酸⇒乳酸への代謝に、LDH(乳酸脱水素酵素)が使われるんですね。
さらに、ピルビン酸から乳酸へ変わるときには、ナイアシンも必要とします。
数値が高い or 低い場合
数値が高い場合
数値が高い場合、各細胞が障害され、LDHが漏れ出してきていると考えられます。
さらに、ミトコンドリア機能が低下し、TCA回路や電子伝達系が回らず、エネルギーが生み出せなくなっている状態ともいえます。
癌や低炭素状態の可能性があります。
数値が低い場合
ナイアシンが不足、さらにエネルギー不足が考えられます。
LDHがあることでピルビン酸が乳酸に代謝されますが、LDHはナイアシンを必要としますので、ナイアシンが不足しているとLDHが働かないため、数値は低くなります。
さらに、一度乳酸になったピルビン酸は、肝臓で再びグルコースに変わり、エネルギーとして使われますが、この時にATPが6個使われます。
つまり、ミトコンドリアがしっかり働いている上で、筋力トレーニングなどをすることで乳酸が増えたとしても、特に問題なくグルコースに変わりますが
ミトコンドリア機能が低下している方が乳酸が増えてしまうと、グルコースに変換するために、ただでさえ不足しているATPを使ってしまうので、エネルギーが枯渇します。
このように、LDHが低い方は元気がなく、ぐったりしていることがあります。
健康診断で病気の可能性がある場合には、もちろん、もっと詳しい再検査が促されます。
ですが、病気ではなく、健康診断では特に異常が見つからなくても、体調不良を抱えている方はいますよね。
血液検査結果から、身体の機能低下を推測することができると、解決策が見つかるかもしれません。