トレーナービジネス

トレーナーの為の4P&4C

こんにちわ

imok株式会社の小林俊夫です

トレーナーやインストラクター、医療従事者の方は、高めた知識や技術を価値に変えると共に、お客様にその存在を知って頂き、欲しいと思って頂ける様にすることも大切です

なぜなら、どれだけ専門知識や技術を高めたとしても、お客様がお越しくださらなければ、価値を提供出来ないですからね

その為、トレーナーにもマーケティングは必須の能力です

4Pとは

マーケティングを考える場合、一般的には、前回まで学んだSTP=セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニングが戦略にあたり、4Pが戦術の話になります

 言い換えると、ポジショニングとは、誰に、どの様な価値を提供するのか?といった、お客様へのアプローチの方向性を明確にすることです

 そして、4Pとは何か?というと、Product、Price、Place、Promotionのことを指し、日本語で言うと、「売り物」、「売り値」、「売り場」、「売り方」になり、ポジショニングを叶える為、お客様に価値を届ける為の具体的な打ち手を明確にすることです

4Pとは

売り物:提供しているサービスや商品は何なのか?

売り値:その商品やサービスは、いくらで売っているのか?

売り場:商品やサービスを、どの様な方法でお客様に届けるのか?

売り方:お客様にどの様に知って頂くのか?どの様に伝えるのか?

 STPを通して、ポジショニングとロイヤルカスタマーが明確になったら、それらをより具体化して行動に落とし込んでいく為に、4Pを考えていきます

 4Pのポイントは、マーケティングミックスとも言い、これら4つの要素を組み合わせて、最適な手法を選択していきますが、1つの要素が変わると、他の要素と整合性をとるべく、他の要素も連動して変えることです

4Cとは

4Pは素晴らしいフレームワークではありますが、唯一の欠点が「売り手目線」で物事を考えがちになってしまうことです

その為、顧客目線から4Cも考え、4Pと4Cをいったりきたりすることがおススメ

4Cとは何か?というと、「Customer Value」、「Customer Cost」、「Convinience」、「Communication」のことを指します

日本語で言うと、「顧客価値」、「顧客が負担するコスト」、「入手容易性」、「コミュニケーション」になります

4Pと4Cはそれぞれ対応していて、以下の様な形になります

4P  4C

売り物 ↔ 顧客価値

売り値 ↔ 顧客負担コスト

売り場 ↔ 入手容易性

売り方 ↔ コミュニケーション

 両面から考えることで、売り手目線になり過ぎるのを防ぐことが出来ます

 例えば、スタジオの出店場所を考える際に、駅徒歩3分、20坪、家賃40万円という物件と駅徒歩13分、20坪、家賃20万円があったとします

 売り手側から考えると、後者の方が家賃が半分になるので有難い訳ですが、お客様の立場から考えると、駅徒歩13分というのは、単純に遠くて行きにくい訳です

 更に言えば、売り手側は20万円の金銭的コストを減らせますが、お客様側は往復で20分余計に歩くという時間的コストが掛かります

絶対的な正解、不正解はありませんが、常にお客様の目線からも考えることが大切ですよね

ポジショニングと4Pの一貫性

最初にSTPがマーケティング戦略にあたり、4Pがマーケティングにおける戦術になることをお話させて頂きました

 そして、この戦略と戦術を一貫させ、計画した4Pを実行することによって、ロイヤルカスタマーに、そのお客様が得たい価値を届けることが出来るのか?

 その商品及びサービスが、得たいお客様の心のポジションを獲得し、他の商品やサービスではなく、自社の商品やサービスを選んで頂く事が出来るのか?といったことが重要です

 4Pを実践したけれど、結局、ロイヤルカスタマーから商品やサービスが選ばれなかった!では、意味が無いですからね

 例えば、「東京で1番ラグジュアリーなパーソナルトレーニングスタジオ」という、お客様の心のポジションを取ろうとしたとします

そして、その為の4Pが以下の様な場合、いかがでしょうか?

売り物:東京で1番ラグジュアリーなパーソナルトレーニングスタジオ

売り値:入会金0円、月会費15,000円

売り場:JR巣鴨駅 徒歩7分のリアル店舗

売り方:駅前でのティッシュ配りやポスティング

 パッと見て、一貫性が無いのは明らかであり、上記の形では、4Pに基づいて行動をした所で、ロイヤルカスタマーが「ここのパーソナルトレーニングスタジオって、東京1ラグジュアリーだよね!他ではなく、このスタジオに通いたい」とは思いませんよね

 出店の立地から考えて、銀座や広尾、表参道、麻布などに出した方が、一貫性はとれますし、いわゆるラグジュアリーブランドと呼ばれる様な他業種のサービスにおいて、ティッシュ配りをしていることはありませんよね

上記は極端な例ですが、この様なことは往々にして見られます

その為、細かく1つ1つを考えるだけではなく、常に俯瞰し、全体の一貫性はとれているかな?と確認をすることが重要です

 これは必死に考えながら何度も創り、チェックし、修正してといった感じで、ひたすら繰り返しながらブラッシュアップしていく必要があります

 その為、一度考えて終わり、一度創って終わりではなく、一度創ってからがスタートといった気持ちで取り組んでいきましょう