こんにちは。
imok株式会社の千野ひとみです。
アロマセラピーで使用されるベルガモットの香りは、「エレガント」や「上品」、「気品ある」「落ち着き」などと表現され、洗練された印象を与える場に活用されています。
そんなベルガモットの香りがもたらす作用についてみていきましょう。
ベルガモットとはどんな植物?
ベルガモットとは、ビターオレンジとレモンの雑種として定義される、ミカン科の植物です。
イタリアのカラブリア地方が主要な産地であり、抽出されたエッセンシャルオイルは、化粧品や食品にも使用されます。
果実には強い苦みがあるため、一般的に食用として流通しておらず、レモンやオレンジなど他の柑橘系とは異なり、植物の姿をご存知ない方も多いかもしれません。
紅茶のアールグレイの香り付けに代表される香りで、果実の皮の部分を搾ることで、エッセンシャルオイルが抽出されます。
主成分
ベルガモットには、リモネン、酢酸リナレル、リナロール、ベルガプテンなどの成分が含まれます。
香りの分子は、大部分が水素、炭素、酸素、窒素でできている有機化合物であり、植物によって香りが異なるのは、その成分の化学構造に基づいているからです。
ベルガモットだけでなく、オレンジやペパーミント、ユーカリやネロリなど様々な植物に含まれるリモネンは、リラックス効果がうたわれていますが
実際に、抗不安薬としてアロマセラピーに利用できるという研究結果があります。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/22995322/
ベルガモットの香りがもたらす作用
ベルガモットの主な産地であるイタリアでは、昔から家庭の治療薬として使われてきました。
ベルガモットは、喉の痛みや発熱などの風邪症状、そして口や皮膚などの感染症などに対処するための民間療法として、その効能が伝えられてきました。
様々な研究結果から、ベルガモットエッセンシャルオイルが、抗菌活性や抗炎症作用、そして鎮静効果などをもたらせることが報告されています。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25784877/
そして、近年では、不安やストレスの軽減に役立つ可能性があることが注目されています。
41人の女性を対象に、ベルガモットエッセンシャルオイルを用いて、ストレスホルモンとも呼ばれるコルチゾールレベルや精神状態、心拍数を測定した研究では、精神的にも生理学的にも効果が発揮されることを示しています。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25824404/
さらに、認知症の新しい治療薬としての効果も期待されています。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31284573/
このように、ベルガモットエッセンシャルオイルの使用により、様々な効果があると考えられます。
- ストレス軽減、リラックス
- 睡眠の質向上
- 免疫力向上
- 抗菌作用
- ケガの治癒
- 抗炎症
香りを嗅ぐことで癒しを感じたり、リラックスできたりといったことだけでなく、実際に様々な効能が研究されてきています。
ベルガモットの場合は、高毒性の強い成分も含んでいるため、肌への使用後は紫外線を避けるなどの注意点もありますが
「自分が好きな香り」と「効能」の両方から、エッセンシャルオイルを楽しめると良いですね。